3回戦の試合日時が決定!
錦織の3回戦の試合日時が決定しました。
コート18の第2試合に組まれましたので、日本時間で本日6月1日(金)の20時頃に試合開始予定ということになります。
※前の試合の進行状況や天候によっては、試合開始が前後する可能性があります。
今回もリアルタイムで応援したいと思います。
1、2回戦の振り返り
全仏オープンが開幕して今日で6日目。
我らが錦織圭は、1回戦、2回戦と無事に勝ち上がってきたわけですが、振り返るとその2戦ともフランス人選手で苦戦するという試合内容でしたね。
それでも初戦である1回戦は、本人も言っていた通り、久しぶりのグランドスラムということや、初日の初戦だったこともあり、やはり緊張感があったとのこと。
相手が世界304位というかなりの下位選手ではありましたが、それでもその数字以上に早いタイミングでかなりの強打をしてくる非常にやりづらい相手であったことなどが、苦戦した要因ではありました。
でもそんなやりづらい相手でも、落ち着いて試合を展開し、ストレート勝ちしていましたので、今年の全仏も上位進出できる期待感を感じさせてくれるものだったと思います。
ところが2回戦になると、更なる苦戦を強いられる戦いになりました。
対戦相手が因縁のペールだったからとはいえ、それでも世界ランク51位の選手です。
初戦の戦い方や、モンテカルロやローマでの戦い方を観ていましたから、相手が例えペールであったとしても、それ程の苦戦にはならないのではないかと思っていたのです。
でも実際蓋を開けてみたら、本当に苦しい展開の連続で、フルセットの末、なんとか薄氷の勝利を掴んだという内容の試合でした。
なぜ2回戦はこんなに苦戦したのか?
なぜ錦織は2回戦でこんなにも苦戦をしたのでしょうか。
改めて考えてみました。
第1セットについては、ペールも本来のプレーが出来ない程、錦織のストロークにかなり押され、まず6-3で先取できたので、この調子なら2回戦もストレートで勝てるだろうと思いながら観ていたのですが、第2セットに入って最初の第1ゲームでいきなり錦織がサービスに苦しみ出し、ミスショットの連発でいきなりブレークされてしまいましたよね。
その直後の第2ゲームで、すぐにブレークバック出来たので良かったと思いきや、またもや次の第3ゲームで2本のダブルフォルトがきっかけとなり、ペール側に流れが傾き、第1セットではあまり見せなかった得意のドロップショットでまたもやブレークされてしまい、完全に主導権を握られてしまったんですよね。
そこから第2セット、そして第3セットと、ペールお得意のドロップショット祭りが炸裂し、錦織はなす術がない状態になってしまったのです。
もう守るのが精いっぱいになり、錦織の攻撃的プレーは影を潜めてしまったんですよね。
2セットダウン。
もう後がなくなってしまったところから、第4セットでようやく錦織のギアが上がり、2ブレークアップの6-2で第4セットを取り返してイーブンに戻し、ファイナルセットでもその強気な気持ちをキープさせ、ペールの勢いを封鎖し、なんとか上手く逃げ切って勝ちに繋げたという内容でした。
錦織は試合後の記者会見でこんな風に語っていました。
「相手は、全くほかの選手と違うタイプなので、本当に難しかった。
それにグレートなバックハンドがあるし。
とにかく勝ててよかった。
ドロップショットは、ほぼ取れなかった。
タイミングも読みづらいし、取りに行くと疲れるし。
毎回ですけど、あんまり攻略できない。
彼とやる時はすごくあのドロップは悩まされる。
2,3セット目でバックへ集めすぎて、浅くなったり、打たなくなったりした。
悪いスパイラルになっていた。(2セットダウンについては)自分の悪い癖が出た。
ちょっと自分のショットに自信がもてなくなった。
こればっかりは何ともならない。
直さないといけないところ。
簡単にいうと攻めるのをやめてしまった。
そこでちゃんと1セット目みたいな作戦を持って打ち抜くことができていれば、セカンドも取れたと思う。
常に強気でいられないとトップ10にはいられない。
そこはもっと鍛えていかないといけないところかな。
今日は最後のゲームでやっと楽しみたいと思った。
苦しい展開になって、楽しまなきゃって思った。
技術は必要だけど、テニスって、かなり気持ちの持ちようで変わってくる。
そういうのを、また今日の試合で感じた。
第4、5セット目はなるべく自分から重いボールをフォアへ打って、左右に振るようにした。
最後まで危なかった。
アグレッシブにプレーしてチャンスが広がった。
そこの悪い流れを変えたのが勝因だと思う。
体調は今は特には問題ない。
試合中は久しぶりの5セットだったので長いなと感じたが、5セットにしては早い展開だった。
そんなに体へのダメージはなく、疲れもそこまで残らないと思う。」
とのことでした。
やはり一番気になったのは、自分のショットに自信が持てなくなり、攻撃するのを止めてしまったというところですね。
第1セットがすごく良かっただけに、第2セットに入っていきなりブレークされるなど、ファーストサーブの入りが悪かったり、ダブルフォルトだったりがきっかけではありましたが、それでもこんなにもガラリと変わってしまうものなのかとも思いました。
でもよくよく考えてみると、錦織って確かに今までの試合を振り返ってみると、時々弱気な顔を覗かせることがありますよね。
最近では自滅することはあまりなくなってきましたが、かつてはジョコビッチやフェデラーなど、格上の選手との対戦にビビッて、せっかく勝っている試合をみすみす逃してみたり、自滅してしまうというパターンは良く観ました。
マイケルチャンコーチが、もっと強気に行かないとダメだ!とよく言っているのはこういうところなんでしょうね。
それでも今回は、きちんと試合中にそれに気づいて修正し、第4セット以降ギアを入れ直すことが出来たことは今までとは違いますし、評価に値する内容だと感じさせるものでした。
ツッコミどころはあっても、勝ってくれさえすれば結果オーライです。
もちろん弱気にならないように常に強気でいて欲しいですが、実際はトップ選手であったとしても、ちょっとしたことで弱気になって敗けてしまうこともあるのでしょうから、メンタルコントロールは、我々の想像以上に繊細で難しいのでしょう。
それでも今の錦織は、以前よりもそういう苦戦した試合でも諦めずに勝てているのですから、着実にメンタル面も成長しているのだと思います。
これならまだまだ勝ち上がれるはず!ですよね?!
ペールの試合後のコメントとは
試合後にペールのコメントも入ってきました。
「2回戦で終わってしまったことには落胆している。
大会前にも言ったけど、シードでなければ守られていないということ。
だから難しいドローになってしまう。
錦織と2回戦で戦わなければならない。
そして負けてしまった。
素晴らしい戦いだった。
できることはやったし、ベストを尽くした。
もちろん勝ちたかった。
全ての試合に勝てるわけではない。
出だしは少し緊張してしまった。
錦織はいいスタートを切っていた。
どうなるは予測がつかなかった。
最初のゲームから彼はラインぎりぎりにショットを打ってきた。
そして早いタイミングでボールを打っていた。
あの観客の中で勝ちきる難しさを感じていた。
自分のテニスに集中してリラックスしようとした。
すると第2セットの最初でブレークができた。
あるポイントで観客が反応してくれた。
始めはそうではなかったけど、センターコートで観客が声援をくれたことはとてもうれしい。最高の経験だった。
彼はサービスに少し問題があった。
セカンドサービスは攻撃し、それを嫌っていた。
ドロップショットもたくさん打った。
試合の主導権を握った。
でも、第4セットの出だしで彼はレベルを上げてきて、違うプレーをしてきた。
そして彼が2-0とリードした時はちょっと難しかった。
自分自身に集中しようとしたけど、彼は早くスムーズにボールを打ってきた。
特にファーストサービスが入るとライン際にショットを打っていた。
それは対戦していて難しかった」
とのことでした。
でも考えてみたら5セット戦ったのに、試合時間が3時間で済んだのはある意味ペールのお陰かも知れません。
彼はサーブを打つ時に、ボールを殆ど地面に突かないで早いタイミングで打ってくるので、自ずと試合も早く進みますからね。
結果的にはそこは良かったなぁと思いましたね。
今回は錦織としては苦戦した試合になってしまいましたが、試合としてはペールのドロップショットなど、見どころも多く面白かったので、これはこれで良かったと思いました。(もちろん勝ったから言えるのですが。。。(^_^;))
対戦相手は難敵シモン!
錦織の全仏3回戦は、世界ランク65位ジル・シモン(フランス)との対戦になります。
そして、3戦連続地元フランス人選手との対戦です。
こんなことってありますか?
3戦連続フランス人との対戦っていうめぐり合わせに、錦織はテニスの神様に試されているのかなと思いました。
ここで苦手なフランス人選手を克服しておけよと。
まぁわかりませんが、2015年にはツォンガ(フランス)にフルセットで敗れ、2016年には不運な雨での中断もあり、ガスケ(フランス)にも敗けてしまったりなど、とにかくここ数年、毎年フランス人選手と全仏で対戦していて、あまり良い印象がない中で、3戦連続は本当に初めてのこと。
こうもフランス人選手との対戦が続くと、なんとなくやりづらい気持ちになったりもしますが、そこは切り替えて頑張って欲しいなと思います。
少なくとも、2回戦でセンターコートでペールに勝てたのですから、そこは自信を持って欲しいと思います。
両者は今回初めての対戦になります。
シモンは現在33歳のベテラン選手ですが、キャリアハイの世界ランクは6位(2009年)ということで、しっかりとした実力を持った選手です。
錦織はシモンとの対戦が決まり、以下のコメントをしていました。
「初めての対戦。
練習はしてるが、あんまり他にいない選手。
頭を使ってプレーしてきたり。
すごい重いボールを打つわけではないが、拾うし、しつこい相手。
長い展開になると思います。
クレーではタフな相手。
初めてやる選手なので、試合中に学ぶことが多いと思います。
しっかり作戦を持って臨みたい」
とのことでした。
ベテランの妙と言いますか、技術はもちろんのこと、経験値という意味でもメンタル的にも、落ち着いて冷静にプレーしてくるイメージがあるので、そういった部分が脅威になってくるかも知れませんね。
それでも、錦織が弱気にならず、強い気持ちで早い段階から攻撃的に自分のプレーに徹し、集中して戦えれば敗けることはないはずです。
出来れば今日はストレートで勝てるよう、強気でプレーして欲しいですね。
テレビ放送予定は?
さて、全仏オープンのテレビ放送やネット配信ですが、WOWOWまたはオンデマンドでは完全生中継があります。
地上波では、テレビ東京も20時54分から放送予定です。
※試合が遅れればライブになるかも知れませんが、予定通り20時頃に試合が始まれば、時差放送になるか、または試合途中からライブ放送になるかになると思います。
錦織の試合を生で観たい方は、完全生中継のWOWOWがおススメです。
是非皆で応援しましょう!
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