フルセットの逆転で決勝進出!
先程行われた、モンテカルロマスターズの準決勝。
世界ランク36位の錦織圭が、世界ランク4位のアレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)を、3-6、6-3、6-4のフルセットの逆転で決勝進出を決めました!
おめでとうございます。
やった~!!
完全復活→完全進化?
いやぁもう感動の嵐で、テレビの前でスタンディングオベーションしながら思わず涙&拍手。
本当に素晴らしい試合でしたね~。
昨日の準々決勝のチリッチ戦も凄い試合だったなと思っていたのですが、今日は更にその上を行くような超感動の試合でした。
とっても見応えある素晴らしい試合で、本当にもう感無量です。
ズべレフは、今日はファーストサーブが全然入らず、チャンスだなと思っていたのですが、第1セットを錦織の少しのミスでブレークされ、ズベレフに先取された時は正直焦りました。
それでも今日の錦織は冷静で落ち着いていましたよね。
第2セットは第1セットの真逆の展開で、錦織にチャンスが来てセットを取ることができましたが、ファイナルセットはもうどちらが勝ってもおかしくないような、紙一重レベルの試合だったと思います。
そんな僅差なゲームを、錦織は冷静にしっかり見極め、ラッキーではなく、確実に取りに行って、最後の最後でブレークできたところに、今回錦織の進化と成長を確信しました。
しかし錦織は知らない間にすごく成長してたんですね~。
改めて本当にそう思いました。
手首に関してはまだ完治していないですし、痛みも少なからずあるようですが、以前の錦織だったら5戦連続で戦ったら、最後の方はもうバテバテだったと思います。
もしくは体のどこかを痛めたり、スタミナ切れによるモチベーション低下で、ラケットを叩きつけるか、放り投げて敗けるなんていうシーンはもう飽きる程観てきたような気がします。
そんな錦織が昨年ケガをして以来、手首以外のトレーニングを地道にこなしていたんですよね。
錦織のアプリや、ツイッターなどで、時々その様子が動画でアップされていたのを何度も観ていました。
でもここでようやくその効果が表れたのですね。
そうでなければ、間違いなく疲労でもっと早い段階で敗けていたと思います。
連戦でしかもどの試合も2時間近いかそれ以上のタフな試合が続いていたのに、特に意に介さず、試合を重ねる毎にフットワークもよくなり、ショットにもキレが増していくっていったいあなたはどういうトレーニングをオフにしてきたんですか?
そのトレーニングをもっと前からやっててくださいよ!と思わずツッコミたくなる程の驚異のスタミナとパワー、そしてモチベーションで、ここまで勝ち切ったわけですね。
でも実際体の疲労が溜まってくると、脳も疲労しますから、思考能力も低下していくんですよね。
ですから長丁場のグランドスラムなど5時間にも及ぶような試合などは、疲労し過ぎてどこにショットを打てばいいのか考えることが出来ず、結果敗けるなんてことは今までいくらでもありましたよ。
それが今大会では余裕すら感じる程、錦織圭は手首以外は絶好調に映りました。
もう完全復活ですね。
正直ケガする前よりも状態が良いと思っているくらいなので、完全復活というよりは、完全進化とでも言いましょうか。
今日の試合を観る限り、まだまだ余裕がある感じがしますし、伸びしろも感じます。
これは大変な奇跡が起きるかも知れません。
見事な錦織の芸術的プレー
今日も見事なまでの芸術的プレーがたくさんありましたね。
錦織って本当に天才だなといつも思うのですが、ショットが多彩で、引き出しも多くて、もう感動する程器用な面白いプレーをたくさんできる選手なんですよね。
恐らく錦織にしか出来ないであろうアーティスティックなプレーが、今日も随所で観られましたし、観ていてすごく面白かったです。
特に今日はストロークも良く、ドロップやロブショットなども良かったです。
バックボレーなんかもありましたよね。
今日の試合内容を振り返っても、もう間違いなくトップ5レベルの試合だったと思います。
ですから本当に出来るだけ早くトップ10、トップ5に返り咲いて欲しいです。
今の錦織だったら、すぐに戻れると思います。
欲を言えば、マスターズ、グランドスラムのタイトルでしょうか。
まずは手始めにマスターズのタイトルを頂きたいですね。
試合の振り返り
現地時間で15時36分。
モンテカルロは現在晴れ、気温は22度。
日差しが今日も強くて暑そうです。
日本時間の22時36分に、初戦と同じウェアで錦織圭が入場してきました。
コイントスにズべレフが勝って、レシーブを選びました。
ウォームアップ後、試合がスタート。
錦織のサービスから試合がスタートします。
まずは第1セット。
第1ゲームは、ファーストサービスが全て入り、サービスポイントなどで難なくキープ。
第2ゲームは、ズべレフはファーストに苦戦するもサービスポイントなどで難なくキープ。
第3ゲームは、錦織のミスショットがあるもキープ。
第4ゲームでは、ズべレフのサービスポイントや錦織のミスショットで難なくキープ。
第5ゲームは、錦織のミスショットがあるもキープ。
ゲーム途中、サーブを打ってリターンし、ネットにかかった際に手首を振って痛がるそぶりを見せた錦織。
とりあえず大丈夫そうです。
第6ゲームは、ズべレフのダブルフォルトなどがあるもキープ。
第7ゲームはバックのダウンザライン2本決めるも、ズべレフのドロップショットなどで40-40に追いつかれ、ズべレフにブレークポイントを与えてしまい、自らのミスでブレークされてしまいます。
NEWボールになります。
第8ゲームは、ズべレフのミスショットがあるもキープ。
第9ゲームは、錦織のダブルフォルトなどのミスで30-40とセットポイントを与え、そのままブレークされてしまいました。
3-6でズべレフが第1セットを先取しました。
ここまでの試合時間は37分でした。
第2セット。
ズべレフのサービスからゲームがスタート。
第1ゲームは、錦織のロブやドロップショットで40-15と2本のブレークポイントが来て、いきなり錦織がブレークに成功します。
第2ゲームでは、錦織のバックのウィナーやドロップショットなどを決めて、ラブゲームキープ!
第3ゲームでは、ズべレフのダブルフォルトなどのミスで40-40に追いつくも、結局キープ。
第4ゲームは、錦織のダブルフォルトなどのミスで0-40と3本のブレークポイントを与えてしまい、更にダブルフォルトを犯し、そのままブレークバックされてしまいます。
第5ゲームは、ズべレフふが2本のダブルフォルトなどのミスがあるもキープ。
第6ゲームは、錦織がストロークで押し難なくキープ。
第7ゲームは、ズべレフのミスショットなどで40-0と3本のブレークポイントが来て、一気にブレークに成功!
錦織ガッツポーズ!
チェンジエンドの時間で錦織がウェアを着替えます。
ここでNEWボールになります。
第8ゲームは、錦織のサービスポイントなどで難なくキープ。
第9ゲームは、ズべレフのミスショットなどで40-15と2本のセットポイントが来て、そのままブレークに成功します。
6-3で錦織が第2セットは取りました。
ここまでの試合時間は1時間15分でした。
ここで錦織がトイレットブレークを取ります。
勝負のファイナル(第3)セット
錦織のサービスからスタート。
第1ゲームは、錦織のミスショットなどで30-40とブレークポイントを与えてしまうも40-40に戻し、結局キープ。
第2ゲームは、錦織のドロップショットなどで40-15と2本のブレークポイントが来るも、40-40に戻されキープ。
第3ゲームは、錦織がストローク戦を制してウィナーを決め難なくキープ。
第4ゲームは、ズべレフのダブルフォルトなどのミスがあるもキープ。
第5ゲームは、錦織の絶妙なバックボレーなどでラブゲームキープ!
第6ゲームは、ズべレフのサービスポイントなどでラブゲームキープ!
第7ゲームは、錦織のミスなどで40-40に追いつかれ、アドバンテージを与えるも結局キープ。
第8ゲームは、ズべレフのダブルフォルトなどで40-40になるもキープ。
第9ゲームは、錦織のサービスポイントなどで難なくキープ。
第10ゲームは、ズべレフのミスショットなどで40-40に追いつき、マッチポイントが来て、一気にブレークし、6-4でファイナルセットを制した錦織が、セットカウント2-1の逆転で決勝進出を果たしました。
トータル試合時間は2時間13分でした。
お疲れ様でした。
ファーストサーブはどうだった?
錦織自身も課題として挙げているファーストサーブですが、今回の調子はどうだったのでしょうか?
今日のファーストサーブの確率はトータルで60%と、今大会に入ってから一番良かったですね。
セット別に見ると、第1セットは70%、第2セットは67%、第3セットは47%ということでした。
セットを重ねるごとに悪くはなっていきましたが、それでも要所でしっかりサーブを入れ、ポイントを取ったりすることは、全体的に出来ていたと思います。
今回特に良かったのは、セカンドサーブのポイント獲得率が75%というところでしょうか。
ズベレフは今日はあまりサーブの調子が上がらなかったのが救いでしたね。
昨年8月のワシントンのようなプレーをされてしまうと、もうなす術がなくなってしまいますが、今回はクレーですし、ビッグサーバーの選手にとっては比較的、あまり得意ではないサーフェスなのかなと改めて思いました。
サーブに関しては、もちろんまだまだ改善の余地はあるでしょうし、これからも修正していきながら、ベストなフォームを模索していって欲しいなと思います。
錦織の試合後のコメントとは?
錦織は試合後に以下のようなコメントをしていました。
「うれしいです。
久しぶりに決勝の舞台に戻って来られた。
大事な試合、大事なゲームで決勝へ進めてうれしい。
1セット目もいい試合は出来ていた。
ただ、悪いところが数ポイントありブレークされたけど集中力を保てばチャンスはくると思っていた。
ファイナルも我慢の試合となった。
集中してできた。
(モンテカルロ大会は)2度目だが歴史もあるし、ナダルが連続して勝っている大会。
大事な大会だと思ってプレーしたい。
明日(決勝)は一番強敵のナダル。
思い切ってプレーしたい。
かなりの集中力としぶとさが必要」
とのことでした。
このコメントだけでもちょっと泣けてきますね。
我々ファンも観ていて、みんな感動していたと思います。
本当に嬉しいですよね。
でもここで泣いたり、感動に浸っている場合ではないですね。
あと1試合、決勝の大舞台が残っているわけですから、ここで気を抜いたら当然ダメですよね。
本当に感動の余韻に浸るのは、明日決勝でナダルに勝って、マスターズで初優勝してからということにしましょう。
それまでは涙を一旦引っ込めて、更なる応援に徹してしていきたいと思います。
決勝の対戦相手はナダル!
錦織の次戦となる決勝は、世界ランク1位のラファエル・ナダル(スペイン)と対戦します。
クレイキング・ナダルとの対戦は、もう今からドキドキですが、良い試合を魅せて欲しいですし、出来れば勝って欲しいなぁと思います。
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