フルセットで3回戦進出!
先程行われた、全仏オープンの2回戦。
今大会第19シードで世界ランク21位の錦織圭が、世界ランク51位のブノワ・ペール(フランス)を、6-3、2-6、4-6、6-2、6-3のフルセットで、2回戦を突破し、3回戦進出を決めました!
おめでとうございます。
やったー!!
いやぁ今日の試合は、もう本当に凄い試合でしたね~。
初戦もタフな試合でしたが、それでもストレートで勝てたので、今思えばまだ全然マシだったと思います。
今日のペールとの対戦は、本当に因縁対決と呼ぶにふさわしいと言いますか、まさに死闘でした!
メンタル的に凄くタフな試合で、最後の最後までどっちが勝つのかわからない展開に冷や汗、手汗、足汗など色んなところから汗を噴き出しながら、祈るような気持ちで戦況を見守っていました。
恐らくライブで観戦した人は、皆同じような気持ちだったのではないでしょうか。
無事になんとか勝ち切ったこと、素晴らしかったです。
これでやっと一息つけます。
錦織には、本当にお疲れ様でしたと言いたいですね。
曲者ペールはやはり凄かった
やはりペールという選手は、一筋縄ではいかない曲者選手でしたね。
取り分けこの全仏の大舞台で、良くわからないトリッキーなプレーで場の空気をも変えてしまうのが、ブノワ・ペールの真骨頂なんだと思います。
ペールのトリッキーなプレーに終始翻弄された試合だったなと思いました。
だからこそ、世界ランクが大して高くなくても、地元フランス人には人気のある選手なんだろうなとも思ったり。
個人的にはペールやモンフィスなど、トリッキーなプレーで意表をつく選手は、とても面白いですし、観ていて楽しいから好きなのですが、グランドスラムで戦う錦織の相手としてはとてもやりづらく、掴みどころがないのでイヤだなぁと思っています。
そしてまさしく今日の試合でも、ペールの曲者感がより一層際立っていたような気もしました。
それでも第1セットでは、ペールにしては大人しかったので、アレ?こんな感じだったっけ?と拍子抜け。
錦織は練習通りのフォアのクロスなど、安定したウィナーが今日もキレイに決まっていましたので、今日も初戦同様にストレートで勝てるんだろうなと思っていたのです。
それが第2セットに入ってから、ガラッと一変してしまいました。
2015年全米オープンの悪夢再び?
第2セットの第1ゲームで、自らのミスが引き金となり、錦織がいきなりブレークされた辺りから調子を上げてきたペールが、徐々に本領を発揮してきます。
サーブ&ボレーなどを織り交ぜながらトリッキーなショットをどんどん打ち込んできたのです。
主導権を与えたくないのか、ポイント間のサーブを打つスピードがすごく早く、間を一切取らないので、錦織に考える隙を与えてくれないのです。
ですからどんどんペールのペースになっていきました。
錦織はラリーをしながらリズムを作っていきたい選手なのに、え?ここで?というところでどんどんドロップショットを打ってくるのです。
その精度が今日はめっちゃくちゃ高く、特に第2、第3セットは完全にペールはゾーンに入っていたと思います。
そうかと思えば、ペールは長身で手足も長いので、鋭いショットもどんどん飛んできます。
ダブルフォルトが2本続いたかと思うと、いきなりドロップショット含むトリッキーなプレーで4ポイント取ってキープしてしまったり、ダブルフォルト2本の後にサービスエースとか、本当にプレーが読めないし掴みどころがない。
そんな中、錦織は良く我慢して復帰後初の5セットを戦えたなと。
しかも劣勢になりながら、また、完全アウェーの中でも集中力を最後まで切らさず勝ち切れたことは、大いに評価できるのではないでしょうか。
価値ある2回戦突破、本当におめでとうございました。
試合の振り返り
現地時間で午後3時19分。
気温は24度で、天気は雲が多めの晴れ。
この後は夕方くらいから雨の予報もあるようですが、今のところはまだ晴れ間もあり大丈夫のようです。
日本時間の午後10時19分に、黄色いバンダナ、白いウェアで錦織圭がセンターコートである、フィリップシャトリエに入場してきました。
コイントスに錦織が勝って、いつものようにレシーブを選びました。
ウォームアップ後、試合がスタート。
ペールのサービスから試合がスタートします。
まずは第1セット。
第1ゲームは、ペールのサービスポイントなどでラブゲームキープ!
第2ゲームは、錦織のフォアのダウンザラインやストロークで攻め、難なくキープ。
第3ゲームは、ペールのストロークが冴え、連続ラブゲームでキープ!
第4ゲームでは、錦織のストロークで押し、キープ。
第5ゲームは、ペールにミスが出て40-15と2本のブレークポイントが来るも、2本返され40-40に。
そこからペールにキープ。
第6ゲームは、錦織のダブルフォルトがあるも、フォアのクロスなどウィナーが決まり難なくキープ。
第7ゲームは、ペールがまたもやミスで40-15と2本のブレークポイントが来て、一気にブレーク!
錦織はチェンジエンドの時間でラケットを替えます。
NEWボールになります。
第8ゲームは、錦織のサービスポイントなどでラブゲームキープ!
第9ゲームは、ペールのミスなどで40-30とブレークポイントが来て、一気に錦織がブレークに成功し、6-3で第1セットを先取します。
ここまでの試合時間は33分でした。
ここで錦織はトイレットブレークを取ります。
続いて第2セット。
錦織のサービスからゲームがスタート。
第1ゲームは、錦織のミスなどで40-40に追いつかれ、自らのミスからアドバンテージをペールに握られ、そのままブレークされます。
第2ゲームでは、ペールのミスショットで40-30とブレークポイントが来て、コードボールからラッキーなポイントでブレークバックに成功!
第3ゲームでは、錦織の2本のダブルフォルトやフォアのミスで30-40とブレークポイントを与えるも、ペールのドロップショットが決まり、またもやブレークされます。
第4ゲームは、ペールも2本のダブルフォルトがあるもキープ。
第5ゲームは、錦織のサービスポイントなどで難なくキープ。
第6ゲームは、ペールのサービスポイントなどで難なくキープ。
第7ゲームは、錦織のダブルフォルトなどのミスや、ネット際の攻防をペールに攻められ15-40と2本のブレークポイントを与え、1本はエースで凌ぐも、錦織のミスショットで2度目のブレーク!
第8ゲームは、ペールのServing for the 2ndset.
ペールのミスで30-0となるも、一気に4ポイントを取り切ってキープ!
第2セットはペールが取りました。
ここまでの試合時間は1時間7分でした。
続いて気持ちを切り替えたい第3セット。
錦織のサービスからゲームがスタート。
第1ゲームは、錦織のミスショットがあるもキープ。
第2ゲームは、ペールのドロップショットが効果的に決まり、ラブゲームキープ!
第3ゲームは、錦織のサービスポイントなどでラブゲームキープ!
第4ゲームは、ペールのミスショットで30-0になるも、一気に4ポイント連取されキープ。
第5ゲームは、錦織のミスショットやペールのボレーが決まり、30-40とブレークポイントを与え、一気にブレークされます。
第6ゲームは、ペールのミスショットやラッキーなコードボールもあり40-40。
2度のアドバンテージを得るも、ペールの勢いでキープされます。
第7ゲームは、錦織のサービスポイントなどでラブゲームキープ!
錦織はチェンジエンドの時間でウェアを着替えます。
第8ゲームは、ペールのドロップショットが効果的に決まり、難なくキープ。
第9ゲームは、ペールの深いショットや錦織のミスなどで40-40になるも、なんとかキープ。
第10ゲームは、ペールのServing for the 3rdset.
ペールのドロップショットが決まりラブゲームでキープ!
第3セットもペールが取りました。
ここまでの試合時間は1時間45分でした。
続いて絶対落とせない第4セット。
錦織のサービスからゲームがスタート。
第1ゲームは、錦織のミスがあるも、ペールのミスにも助けられキープ。
第2ゲームは、ペールのミスや錦織のバックのクロスが決まり、40-30とブレークポイントが来て、ペールがダブルフォルトで先にブレークに成功!
第3ゲームは、錦織のミスがあるも、ストロークで押し込みキープ。
ここで錦織はウェアを着替えます。
第4ゲームは、ペールのミスがあるも、サービスポイントなどでキープ。
第5ゲームは、錦織がペールのドロップショットを錦織がドロップショットで返したり、バックのダウンザラインやフォアのウィナーが決まり、難なくキープ。
第6ゲームは、ペールの2本のダブルフォルトがあるも、4ポイント先取でキープ。
第7ゲームは、錦織のサービスポイントなどで難なくキープ。
錦織はラケットを替えます。
NEWボールになります。
第8ゲームは、ペールのダブルフォルトなどのミスもあり40-30とブレークポイントが来て、またもやダブルフォルトでブレークに成功!
第4セットは錦織が取り返しイーブンに戻しました。
ここまでの試合時間は2時間11分でした。
ここで錦織がトイレットブレークを取ります。
ペールはウェアを着替えます。
勝負のファイナルセット。
錦織のサービスから試合がスタート。
第1ゲームは、錦織のサービスゲームなどで難なくキープ。
第2ゲームは、ペールのダブルフォルトからのエース2本。
フォアの逆クロスで錦織がウィナーを取るも、ペールがキープ。
第3ゲームは、錦織がサービスポイントやストロークで攻め、難なくキープ。
第4ゲームは、ペールのミスショットで40-15と2本のブレークポイントが来るも、2本返され40-40になり、そこから結局キープ。
ペールが大きくガッツポーズ&大きく煽るパフォーマンスをして会場を盛り上げます。
第5ゲームは、錦織のサービスポイントなどで40-0とするも、ダブルフォルトなどのミスで40-30に。
そこからなんとかキープ。
会場はペールへの大声援が大きく、大ウェーブが巻き起こっています。
錦織は落ち着いてというパフォーマンスをしています。
第6ゲームは、ペールのダブルフォルトやネットにボールを掛け、40-30とブレークポイントが来て、一気にブレークに成功!
第7ゲームは、錦織のサービスポイントや、ドロップショットなどが決まるも、錦織のショットがロングで40-40に。
ペールのリターンエースでアドバンテージ!
そして錦織のミスでペールがブレークに成功でイーブンに。
ここでまた会場は大盛り上がりで大ウェーブ!
第8ゲームは、錦織40-15で2本のブレークポイントが来て、一気にブレーク!
第9ゲームは、錦織のServing for the match.
ダブルフォルトなどのミスや、ペールのリターンエースで15-40と2本のブレークポイントを与えるも、冷静にウィナーを決め40-40に戻し、2度のアドバンテージを取られるも、錦織が冷静に40-40に戻してキープ!
セットカウント3-2で錦織が2回戦を突破し、3回戦進出を決めました!
トータル試合時間は2時間59分でした。
お疲れ様でした。
ファーストサーブはどうだった?
錦織自身も課題として挙げているファーストサーブですが、今回の調子はどうだったのでしょうか?
今日のファーストサーブの確率は5セットトータルで、62%と、まずまずでした。
一方のペールは、確率44%と低く、なんせダブルフォルト13本、エースも14本ですからね。
とにかくダブルフォルト⇒エース⇒ダブルフォルト⇒ドロップショット⇒時々強打みたいな感じのイメージでペールはずっと試合をしていましたね。
ウィナーも多ければ、ミスも多く、錦織としては自分のやりたいプレーが第2、第3セットはまったく出来ませんでしたから、本当にやりずらかったと思います。
それでもやはり、第4セット、第5セットは、錦織がグッとギアを上げていったのがわかりましたし、要所のポイントをしっかり取り切れたのも大きかったと思います。
ペールは、確かにドロップショットや強打はあるものの、ミスもすごく多く、ストロークでは錦織には勝てないので、いかに錦織がそういう方向に持っていけるかというのが勝負の分かれ目だったような気もします。
とにかく今日は無事に勝てて本当に良かったですね。
錦織の試合後のコメントとは
錦織の試合後のコメントが入ってきました。
「今日は苦しかった、最後の最後まで自分のプレーに納得がいなかった。すごい難しい試合でした。
やりづらい相手だった。
ショットが浅かったり、攻められているのは感じていたので、相手にやらせないように、自分のショットに伸びを持たせるとか、とにかく攻めようということを思っていた。
第4セットはスムーズに取れて、出だしもよくプレーできた。
ファイナルセットもアップダウンはあったが、最後までリードできたので、そこはよかった。
大変だったけど、久しぶりに長い試合を戦えた。
つらい部分もあってかなり疲れたので、しっかり体を休めたい」
とのことでした。
今日は本当に最後までペールに苦しめられたので、大変でしたよね。
初戦も2回戦も、同じフランス人選手でタイプは違えど、やはりやりづらい相手には変わりなく、本当に大苦戦の試合でした。
それでもとにかく今日は勝てたことが大きかったと思います。
どんなに良い試合をしても、勝たなければ意味がありませんからね。
3時間の死闘、5セットマッチの激戦を制した錦織は、全仏初制覇という目標に向け、また一歩前進出来たのではないでしょうか。
この調子で3回戦も頑張って欲しいと思います。
次戦(3回戦)の対戦相手は?
錦織の次戦(3回戦)は、世界ランク65位のジル・シモン(フランス)と対戦します。
え?またフランス人選手???
初戦から3戦連続でフランス人選手とはね・・・(-_-;)
本当にびっくりです。
次戦の3回戦は、6月1日金曜日の予定です。
中1日空くので、ゆっくり体を休めて欲しいですね。
最後までお読み頂きありがとうございました。
この記事がお役に立てたなら幸いです。
ツイートやいいね!をして頂けると、もっと嬉しいです。
コメント
オレンジさん、こんにちは♬
観ている私たちがこんなに疲れるのに、やってる選手はたまらないだろうなぁと言う感想の試合でした。
多分、昨年の錦織クンだったら、3セット目を取られた時点で、あっさり負けていた気がします。
今年は違うぞ!という、錦織クンの強さを垣間見た気がします。
最後までボールを追いかける姿は、若き日に修造さんに教えてもらった事が、しっかりと生きているんじゃないか?と思いました。
招き猫さん、こんにちは。
仰る通り第2、第3セットをあのペールの勢いで取られた時点で、今までだったら第4セットも気持ちを切り替えられないまま、ずるずる行ってた可能性は大いにありましたよね。ペールはあの時点では完全にゾーンに入ってたくらいの勢いでしたから、よく第4セットで切り替えられたなと思います。でもそれがあったからこそファイナルセットでも更にギアを上げることが出来たのだと思いますので、第4セットはすごく大事なところでしたよね。
そうですね、今年は違うぞ!というところをまだまだ見たいですよね。
モンテカルロとローマで自信を蓄積できたのが、ここで活きているのかなと思います。
全仏決勝の大舞台まであと5試合。
1試合、1試合丁寧に頑張っていって欲しいですね。