ストレートで4回戦進出!
先程行われた、全仏オープンの3回戦。
今大会第19シードで世界ランク21位の錦織圭が、世界ランク65位のジル・シモン(フランス)を、6-3、6-1、6-3のストレートで3回戦を突破し、4年連続で4回戦進出を決めました!
おめでとうございます。
やったー!
こういう試合を待ってました~!!
今日の試合は、同じフランス人選手とはいえ、1、2回戦とは全く違う戦いになりましたね~。
まさに錦織らしさが前面に溢れ出た試合でしたし、それこそ錦織が待ち望んでいたストローク戦になったのではと思います。
しかもシモンにこのスコアで勝ち切ったというのは、錦織の中でも相当自信になったのではないでしょうか。
実際に今日の試合が一番錦織らしいプレーで勝てた試合だったのではと思います。
ロングラリーの応酬
錦織の勝利後、ATP公式HPには、
『錦織はフランス人をストレートでノックアウトした』
というタイトルの記事が早速アップされていました。
まさにノックアウトという言葉がピッタリの試合だったと思いますね。
3戦連続でフランス人選手でしたし、シモンには申し訳ないですが、ここで思いっきりやっつけて欲しいと思っていましたから、錦織のやりたいカタチでノックアウトできたことがすごく良かったなぁと思いました。
とはいえシモンはやはり大人でジェントルマンでしたよね。
終始落ち着いていて、感情の起伏があまり表に現れないとでも言いましょうか。
とかくテニスの試合は熱くなりがちで、感情を露わにする選手が多い中、シモンはメンタル面の安定感が半端ないなと思いました。
だからこそ、そんなシモンに勝ったことがなんとも誇らしく、嬉しい気持ちになります。
実際に今日の錦織は、スタートから素晴らしかったですよね。
第1セットの序盤からロングラリーの応酬に次ぐ応酬で、見応え抜群。
息を飲む展開で、20本以上のロングラリーが何度も続き、どこにどう打てばいいのか、簡単に決められないようにするためには、どうしたらいいのかということを考えながらプレーしているような、いわば頭脳戦という体で試合をしている感じでした。
振り返れば今日のようなロングラリーが続くプレーは、この1、2回戦では一度もありませんでしたからね。
今日はその今まで出来なかった鬱憤を晴らすかの如く、これでもかという程のロングラリーで、自分のカタチを作り、勝ちパターンに繋げていった見応えある試合だったと思います。
これが錦織の勝ちパターン?
恐らく今日のような勝ち方が錦織の理想的な勝ちパターンなんだと思います。
振り返ってみると、1回戦のジャンビエは、強打に次ぐ強打のスピード特急。
2回戦のペールは、トリッキーで何をしてくるかわからない、ドロップショット祭り。
そして今回の3回戦でのシモンは、ミスが殆どない試合巧者で、ロングラリーで相手の動向を見極めながらミスを誘ってくる、プレーのアップダウンがあまりない選手という感じでしょうか。
その冷静沈着なシモンを、どんどん打ち崩していったのが、今日の錦織でした。
錦織は、1、2回戦で殆ど自分のプレーをさせてもらえなかったところから一転して、今日は水を得た魚の如く、イキイキとプレーをしていましたし、得意の展開に持って行ったり、スーパーショットをいくつも繰り出し、さすがのシモン側についているフランスの応援勢も、イマイチ盛り上がりに欠けていましたからね。
特に今日は錦織はショットが深く、ストロークの精度が非常に高かったこともあり、自分のサービスゲームが全く危なげなくキープできていたので、リターンゲームに集中できていましたし、そのカタチを作るのも上手かったですね。
今日のような試合を錦織の1つの勝ちパターンとするのなら、一番理想的な勝ち方だったのではないでしょうか。
でもその一方で、1、2回戦のような全くタイプの違う選手とも、今後も対戦して勝っていかなければいけないのですから、そういう意味では、今回の全仏ではそういう選手にも勝ってきたわけですから、錦織のプレーの引き出しは、更にどんどん増えていっていると思いますし、自信にもなっている気がします。
これからも色々なパターンの選手と対戦しながら、自分のプレーの幅をもっと広げ、あんなこともこんなことも出来るという、世界で一人しかいない凄い選手になっていって欲しいなと思います。
今日は本当に良い試合を観させて頂きました。
ありがとうございました。
試合の振り返り
現地時間で午後1時01分。
気温は20度で、天気は雲り。
この後は夕方くらいから雨の予報もあるようですが、今のところはまだ大丈夫のようです。
日本時間の午後8時01分に、黄色いバンダナ、ピンクのウェアで錦織圭がコート18に入場してきました。
今日は日本のファンが多いのか、日の丸の旗など錦織の応援がいつもより多いようです。
コイントスにシモンが勝って、レシーブを選びました。
ウォームアップ後、試合がスタート。
錦織のサービスから試合がスタートします。
まずは第1セット。
第1ゲームは、錦織のサービスエースで最初のポイントを取り、ストロークで攻めたて難なくキープ。
第2ゲームは、最初のポイントは22本のロングラリーを錦織が制し、次の29本のラリーはシモンが取ります。
錦織のフォアの逆クロスのウィナーが決まり40-30のブレークポイントが来るも、シモンにセーブされ40-40に。
3回のデュースを経て4度のブレークポイントが来て、最後はバックのダウンザラインが決まりブレークに成功!
第3ゲームは、シモンのカウンターを上手くリターン。
バックのウィナーが決まり難なくキープ。
第4ゲームでは、錦織のリターンウィナーが決まり、40-0と3本のブレークポイントが来るも、バックボレーとフォアのウィナーなどで40-40に戻され、結局キープ。
第5ゲームは、錦織のサービスポイントや、フォアのウィナーなどで40-15から、錦織のミスショットなどで40-40まで追いつかれ、4度のデュースを経てキープ。
第6ゲームは、シモンのサービスポイントなどで難なくキープ。
第7ゲームは、錦織のミスショットなどがあり、30本のロングラリーをシモンが取り、40-30のブレークポイントを与えてしまうもネットにかかり40-40に。
シモンにアドバンテージを2本許すも、サービスをしっかり入れてキープ。
NEWボールになります。
第8ゲームは、シモンのサービスポイントなどで難なくキープ。
第9ゲームは、錦織のServing for the 1stset.
錦織がまずエースで決め、バックのダウンザラインも決め、ネットインしたボールを拾い上げるなど、ラブゲームキープ!
錦織が第1セットを6-3で先取しました。
ここまでの試合時間は49分でした。
続いて第2セット。
シモンのサービスからゲームがスタート。
第1ゲームは、シモンのダブルフォルトから始まるも、錦織がバックのウィナーを決めるなど40-15と2本のブレークポイントが来て、いきなりブレークに成功!
第2ゲームでは、錦織がサービスポイントなどで難なくキープ。
第3ゲームでは、シモンのミスショットなどで、40-30と錦織にブレークポイントが来て、バックのウィナーが決まり、2度目のブレークに成功!
第4ゲームは、錦織のミスショットがあるも、パッシングショットなどが決まりキープ。
第5ゲームは、シモンのミスショットや、錦織のフォアがクロスに決まるなど見せ場を作るも、シモンがキープ。
第6ゲームは、錦織のサービスポイントなどでラブゲームキープ!
第7ゲームは、錦織の外側から打ったフォアが決まるスーパーショットや、ボールパーソンがアウトコールするも、主審がイン判定というポイントが2本あり、40-0と3本のブレークポイントが来て、錦織が一気に決め3つ目のブレークに成功!
第2セットも錦織が6-1で取りました。
ここまでの試合時間は1時間14分でした。
ここで錦織は着替えのブレークに入るため錦織はバックオフィスに行きます。
ここで勝負を決めたい第3セット。
錦織のサービスからゲームがスタート。
NEWボールになります。
第1ゲームは、バックのクロスウィナーでまずポイントを取り、フォアのダウンザラインなど、サービスポイントで難なくキープ。
第2ゲームは、17本ラリーが続くも錦織がネットにかけ、次のポイントもロングラリーから錦織がネットにかけるミスなどで、シモンのラブゲームキープ!
第3ゲームは、錦織のサービスポイントなどでラブゲームキープ!
第4ゲームは、シモンのミスショットなどで40-30と錦織にブレークポイントが来るも、40-40に戻され、結局キープ。
第5ゲームは、まず錦織のドロップショットでポイントを取り、フォアのウィナー、スマッシュなどでラブゲームキープ!
第6ゲームは、錦織がネット際の攻防を制すも、シモンのサービスエースでキープ。
第7ゲームは、錦織のサービスポイントなどでラブゲームキープ!
第8ゲームは、錦織がフォアのウィナーを決め40-15と2本のブレークポイントが来て、フォアのウィナーで一気にブレークに成功!
第9ゲームは、錦織のServing for the match.
錦織のミスショットがあり40-40に追いつかれるも、4回のデュースを経て錦織がキープ!
錦織がセットカウント3-0のストレートで4回戦進出を決めました!
トータル試合時間は2時間01分でした。
お疲れ様でした。
ファーストサーブはどうだった?
錦織自身も課題として挙げているファーストサーブですが、今回の調子はどうだったのでしょうか?
今日のファーストサーブの確率は、3セットトータルで 69%と、今日はファーストサーブが実に安定して良かったですよね。
ファーストサーブのポイント獲得率も、76%と高く、ウィナーに至っては、トータルで33本とシモンの3倍以上と圧倒的でした。
今日は錦織が気持ちよくプレーしているのがわかりましたし、これでこそ真骨頂というプレーがいくつも観られたので、本当に嬉しいです。
こういう試合内容で勝ち切ると、メンタル的にも非常に充実感で一杯になりますし、なによりも自分のプレーに自信を更に持つことができるので、今日の勝ちは相当良かったのではと思いましたね。
錦織の試合後のコメントとは
錦織の試合後のコメントが入ってきました。
「想像通り長いラリー戦だったが、その中でもうまく先に攻められた。
攻めないと勝てない相手なので、肝に銘じて自分から攻めるように意識していた。
毎回地元フランスの選手と戦うのは大変だったが、たくさんのサポートはすごく力になった。
フランス人と毎回この場所で闘うのは大変だけど、今日はいい試合ができた。
今日は今週の中で一番いい試合ができた。
また調整して次の試合に臨みたい」
とのことでした。
意識的にプレーしたことはもちろんあったのでしょうけど、それでも相手がシモンだったからこそ、今日のようなロングラリーや、素晴らしいストロークも展開できたのではと思います。
この調子で4回戦も頑張って欲しいですね。
次戦(4回戦)の対戦相手は?
錦織の次戦(4回戦)は、現在試合が行われている、世界8位ドミニク・ティエム(オーストラリア)と、世界96位マテオ・ベレッティニ(イタリア)の勝者と対戦します。
※錦織の4回戦は、ドミニク・ティエム(オーストリア)との対戦に決定しました。
次戦の4回戦は、6月3日の予定です。
中1日空くので、ゆっくり体を休めて欲しいですね。
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コメント
オレンジさん、こんばんは♬
相手の選手、私初めて見たのですが、まさに錦織マジックにかかってしまった様でした。
今までの相手ならば、いつかは根負けしてミスを犯してくれるはずが、いくら返してもミスどころかどんどん厳しい球が帰って来る。
最後はまんまとオープンコートを作られ、フィニッシュされる。
まるで詰将棋の様に、錦織クンは自分のテニスを楽しんでいる様でした。
強打のジャンビエール、技のペールを破り、そして次はシングルバックハンドのティエムです。
クセのある選手が続きますね。
総合力がある錦織クンなら、負ける要素は少ないかと思いますが、試合巧者であることは確かかと思います。
更に、いずれまみえる事になる相手、苦手なジョコやナダルには、総合力の他に突出したそれぞれの持ち味があるように思います。
勝っても負けても、錦織クンらしいいい試合を期待したいです。
招き猫さん、こんばんは。
そうなんですよ~、まさに錦織マジック!
本当に熱いストローク戦でしたよね。
シモンとの対戦はロングラリーになることは想定内だったようで、準備はしていたようですが、それにしてもここまで圧勝できる試合が観れるとは思ってなかったので、嬉しい誤算でしたよね。
そして明日からは2週目突入ということで、まずは第一関門のティエム戦ですね。
どんな戦いになるのか今から待ち遠しいです!