ティエムに完敗でベスト8ならず!
先程行われた、全仏オープンの4回戦。
今大会第19シードで世界ランク21位の錦織圭が、世界ランク8位のドミニク・ティエム(オーストリア)に、2-6、0-6、7-5、4-6で敗れ、ベスト8進出を逃しました。
残念!
う~む、ストレート敗けにならなかっただけまだマシなのでしょうか。
後がない第3セットで粘りを見せ、ブレークした時には、やったーと思いましたが、今日のティエムは更に1枚も、2枚も上手でした。
粘りを見せるも遅すぎた反撃
今日のティエムは最強でしたね。
錦織も試合前の練習では、ティエム対策などをしっかりこなし、調子もかなり良かったようですが、蓋を開けてみたら、ティエムのあまりの凄さに開いた口が塞がりませんでした。
なんなんですか、あのストロークは!
サービスも、フォアもバックも全てのショットの精度が今日はめちゃめちゃ高くて、完全にゾーンに入っていましたね。
第1、第2と2セット共、ティエムのボールにタイミングが合わない錦織は、まさに手も足も出ずといった状態で、もう完全に諦めモードでした。
切り替えたいと思っても、ティエムに全く隙がなく、絶好調のティエムを前に、ただただなす術がない様子でした。
でも第2セット終了後、トイレットブレークで気持ちを切り替えたのが良かったのか、第3セットは錦織が渾身の粘りと意地を見せ、ギリギリでブレークを奪います。
この時ばかりは嬉しくて、思わずやったーと叫んでしまいました。
第4セットに入り、一進一退の攻防の中、ティエムがだんだんイライラして大きな独り言が多くなってきていましたし、中盤くらいまでは錦織が試合を支配していたかの如く、ラブゲームでサービスゲームをキープしたりなど、徐々に調子を上げ、ティエムのボールにもタイミングが合ってきていましたので、これはこれはイケるかなと思っていたのですが…。
錦織としてはファイナルに持ち込みたいですから、タイミングを見てブレークのチャンスを伺っていましたが、さすがに今日のティエムに、油断はありませんでしたね。
錦織の些細なミスで0-30になり、そのゲームをブレークされてしまいます。
錦織も悔しさからラケットを叩きつけるも、もう錦織にはブレークバックできる程の力はなく、結局ティエムに敗けてしまったのでした。
なぜ錦織は敗けたのか?
錦織はなぜティエムに敗けてしまったのでしょうか。
試合前の下馬評は、もちろんティエム優勢でしたし、錦織はチャレンジャーでした。
とはいえ、錦織だってクレーにおいては、どのサーフェスよりも一番勝率が高く、今年4月のモンテカルロでは決勝まで勝ち上がった実績もあるのですから、圧倒的な大差はなかったと個人的に思っていました。
でも改めて色々考えてみても、今日の一番の敗因は、やはりティエムの圧倒的さだったかなと思いますね。
錦織のプレー云々の前に、ティエムが凄すぎたのだと思います。
もちろんチャンスはありましたし、だからこそ錦織も粘って第3セットを取り返したわけですが、それでもペール戦の時のように、そこから反撃の底力を見せられれば良かったですが、相手はペールのようなイージーミスはしてくれない、トップ選手であり、クレー巧者です。
チャンスがなかったわけではないにせよ、ティエムの序盤の貯金が重くのしかかりましたよね。
ティエムのトップ10の貫禄を観ましたし、錦織もここからまた這い上がっていく目標もハッキリ見えたのではないでしょうか。
あのクレー王者のナダルに唯一勝った男、ドミニク・ティエムはやはり強かったです。
これで錦織はティエムに初黒星となり、錦織圭のクレーシーズンは終了となってしまいました。
試合の振り返り
現地時間で午後0時26分。
気温は24度、湿度は59%で、天気は雲が多めの晴れ。
風も少しあるようです。
日本時間の午後7時26分に、黄色いバンダナ、白いウェアで錦織圭がセンターコートに入場してきました。
コイントスにティエムが勝って、レシーブを選びました。
ウォームアップ後、試合がスタート。
錦織のサービスから試合がスタートします。
まずは第1セット。
第1ゲームは、錦織のサービスポイントなどでポイントを稼ぎ、最後はドロップショットからフォアボレーが決まり難なくキープ。
第2ゲームは、ティエムの強烈サーブからフォアのウィナー、サービスポイントなどでラブゲームキープ!
第3ゲームは、錦織のミスショットなどで15-40と2本のブレークポイントを与え、錦織のフォアの逆クロスがネットにかかり、ティエムにブレークされます。
第4ゲームでは、ティエムのサービスポイントなどで難なくキープ。
第5ゲームは、錦織のサービスポイントなどでラブゲームキープ!
第6ゲームは、ティエムのダブルフォルトがあるも、ロングラリーを錦織が決めきることが出来ず、そこからダブルフォルトで30-40になるも、最後はフォアのウィナーでキープ。
第7ゲームは、錦織のミスショットの連続で0-40と3本のブレークポイントを与え、2本返すも、結局最後は錦織がネットに掛けてしまい、ティエムがブレーク。
NEWボールになります。
第8ゲームは、ティエムのServing for the 1stset.
ティエムのサービスポイントなどでラブゲームキープ!
ティエムが第1セットを先取しました。
ここまでの試合時間は29分でした。
気持ちを切り替えたい第2セット。
錦織のサービスからゲームがスタート。
第1ゲームは、ティエムのフォアに翻弄されて0-40と3本のブレークポイントを与え、ラブゲームで一気にブレークされてしまいます。
第2ゲームでは、ティエムのサービスポイントなどでラブゲームキープ!
第3ゲームでは、ティエムのボールが深く40-40に追いつかれ、5度のデュースを経て3度のアドバンテージをティエムに与え、結局15分の時間をこのゲームに費やし2度目のブレーク。
第4ゲームは、ティエムのサービスポイントなどで難なくキープ。
第5ゲームは、錦織のミスショットで15-40と2本のブレークポイントを与え、錦織のショットがネットにかかり一気に3度目のブレーク。
第6ゲームは、ティエムのServing for the 2ndset.
ティエムのサービスポイントなどでラブゲームキープ!
第2セットもティエムが取りました。
ここまでの試合時間は59分でした。
ここで錦織とティエムはトイレットブレークにバックオフィスに行きます。
絶対に負けられない第3セット。
錦織のサービスからゲームがスタート。
第1ゲームは、錦織がサーブ&ボレーやドロップショットなど、戦術を変えてきた錦織が難なくキープ。
第2ゲームは、ティエムの強いラリーからドロップショットなど、展開の読めないショットで攻めてくるティエムに難なくキープ。
第3ゲームは、錦織のストロークの粘りで競り勝ち、難なくキープ。
ここで風が少し出てきたようです。
第4ゲームは、ティエムのミスショットや、錦織のウィナーがあるも、結局ティエムがキープ。
第5ゲームは、錦織のバックボレーなどもあり、キープ
第6ゲームは、ティエムがラブゲームキープ!
第7ゲームは、錦織のミスショットがあるもキープ。
第8ゲームは、ティエムのエースなど、サービスポイントなどで難なくキープ。
第9ゲームは、錦織にサービスポイントやウィナーなどでラブゲームキープ!
第10ゲームは、ティエムのダブルフォルトなどのミスがあるも、結局ティエムがキープ。
第11ゲームは、錦織のダブルフォルトなどのミスや、ティエムのショットが深く、40-40まで追いつかれるも、錦織のバックのウィナーでキープ!
大きくガッツポーズ!
第12ゲームは、ティエムの強打が錦織のラケットフレームに当たり、思わず錦織のラケットが手から離れてしまいます。
手首が痛そうです。
でも大丈夫そうで、試合が続行されます。
ここでティエムにミスが出始めます。
ティエムのダブルフォルトなどのミスなどで40-30とこの試合初めてのブレークポイントが来て、錦織がミスを誘い、一気にブレークに成功!
ギリギリで錦織が第3セットを取り返しました。
ここまでの 試合時間は1時間47分でした。
ここで錦織はウェアを着替えます。
続いて第4セット。
錦織のサービスから試合がスタート。
第1ゲームは、錦織のサービスポイントやウィナーが決まり難なくキープ。
錦織がティエムのボールに合ってきました。
第2ゲームは、ティエムのダブルフォルトなどのミスで30-30になるも、サービスポイントでティエムがキープ。
第3ゲームは、ティエムのミスやサービスポイントなどでラブゲームキープ!
第4ゲームは、ティエムのサービスポイントやフォアのウィナーなどでラブゲームキープ!
第5ゲームは、錦織のサービスポイントやジャックナイフやドロップショットでラブゲームキープ!
第6ゲームは、ティエムのダブルフォルトがあるも、サービスポイントやフォアのウィナーで難なくキープ。
第7ゲームは、錦織のミスショットなどで15-40と2本のブレークポイントを与え、1本返すも錦織のミスでブレークされてしまいます。
ここで錦織が悔しさからラケットを地面に思いっきり叩きつけます。
第8ゲームは、ティエムのフォアのダウンザラインなどウィナーが決まるも、錦織がバックのウィナーで40-40に追いつくも、ティエムがキープ。
第9ゲームは、錦織のサービスポイントやウィナーでラブゲームキープ!
第10ゲームはティエムのServing for the 4thset.
ティエムのミスもあり40-40まで追いつくも、キープ!
ティエムがセットカウント3-1でティエムが準々決勝進出を決めました!
トータル試合時間は、2時間34分でした。
お疲れ様でした。
ファーストサーブはどうだった?
錦織自身も課題として挙げているファーストサーブですが、今回の調子はどうだったのでしょうか?
今日のファーストサーブの確率は、4セットトータルで 61%と、まずまずでした。
ファーストサーブのポイント獲得率も、73%と割と高かったのですが、それ以上にティエムは84%と更に高く、ウィナーに至っては、錦織がトータルで21本に対しティエムは約2倍の41本と圧倒的でした。
でも意外だったのは、アンフォーストエラーの数です。
敗けた錦織の方が当然多いのかなと思っていたのですが、錦織25本に対し、ティエムが33本と、ティエムの方が多かったんですよね。
でも考えてみたら、錦織は特に第1セット中盤から第2セットはほぼ何にも出来ず、ミスにまでも至らなかったという意味では、第3セット以降勝負を仕掛けてからは、錦織がいかに集中していたか、ティエムのミスを誘っていたかというのがよくわかる数字だったと思います。
ということは、本当にあともう少しだったのかなと。
本当にもう少しだけ粘れれば良かったのですが、それまでミスが少なかったのに、肝心なところで致命的なミスをしてしまった錦織。
今日の試合に関しては、残念ながらテニスの神様は錦織には微笑んでくれなかったようですね。
錦織の試合後のコメントとは
錦織の試合後のコメントが入ってきました。
「やっぱり悔しい。
最初の2セットは結構珍しい落とし方。
第4セットももう一踏ん張りだった。
自分に期待していただけに悔しい。
足が動いていなかった。
彼の高くて重いボールに雑な入り方をしていた。
それが一番。
ボールが浅くなったり、基本的に何もできてなかった。
もう少しじっくりとプレーすることを心がけて、重いボールも下がって打ったり、ついていくというか無駄なミスを減らすように意識していた。
あまり緊張はしてなかったつもり。
気持ちもポジティブで自信があった。
自分でもよく分からない。
動き方を思い出すと、緊張している時と同じで足が動いてくれなかった。
思ったよりフラットが多かった。
第1サーブもかなりの確率で入ってきた。
工夫不足でもあるが苦労した」
とのことでした。
足が動かなかったというのは、緊張からくるものだったのでしょうか?
もしくはプレッシャー?
ティエムに別の切り口で攻撃すれば、勝てた可能性があっただけに、もったいなかった部分もあったようにも思いますが、それでも今日敗けてしまったという事実はあるわけで、それをしっかり受け止め、次戦に活かしていくしかないのかなと思いました。
次戦の試合予定は?
錦織の次戦となる試合予定ですが、クレーシーズンからグラスシーズンに変わりまして、6月18日から、ドイツ・ハレで開幕するゲリーウェバーオープンになります。
約2カ月に渡ったクレーシーズンでの戦いを反芻しつつ、ゆっくり休んで頂き、次のグラスコートシーズンに向け、しっかり調整して欲しいですね。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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