シュワルツマン撃破で4回戦進出!
先程行われた、全米オープン3回戦。
今大会第21シードで世界ランク19位の錦織圭が、今大会第13シードで世界ランク13位のディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)を、6-4、6-4、5-7、6-1の4セットでしたが快勝で3回戦を突破し、4回戦進出を決めました!
おめでとうございます。
ヨッシャー!!
いやぁ今日の勝利は本当に嬉しい勝利になりましたね~。
序盤こそ硬かった動きが、ストローク戦で徐々にリズムを掴んでいき、ついには自分のペースに引き寄せ、勝利を自ら呼び込んだ格好になりましたよね。
第3セットは惜しくも落としてしまいましたが、それでもシュワルツマン相手によくぞ勝ち切ってくれました!
勝負どころの攻めは、錦織の真骨頂!
テクニックも、ショットのバリエーションを見ても、錦織がシュワルツマンよりも勝っていたと思いますし、要所でギアを上げた場面も錦織らしさが光りました。
これで2年ぶりに4回戦進出、ベスト16となりまして、嬉しい2週目突入が決定しました!
錦織に風が吹いてきた!
錦織に風が吹いている、しかも追い風が吹いてきている。
そんな風に思った今日の勝利でした。
今日の試合は、1、2回戦と比べると、最初からロケットスタートのような幸先良いスタートとは真逆の展開になってしまったので、どうなるんだろうと正直今日の苦戦をイメージしながら観ていました。
というのも、ウォームアップ後に一旦ベンチに戻って準備してから試合開始となりますが、その時間が錦織は時間がかかっているというタイムバイオレーションを主審にいきなり取られたのです。
錦織もまさかの顔で「え?」という感じで主審に聞いていましたが、主審も苦笑いしながらもしっかりタイムバイオレーションを取り、要はいきなり出鼻を挫かれてしまったわけです。
これが繊細な錦織のメンタルに影響がなければいいなと思ったのですが、それが影響したのか第1ゲームは今までのようにブレーク出来ず、第2ゲームのサービスゲームをいきなりブレークされるなど、明らかに硬さというか、リズムに乗れない展開になり、ミスショットを連発することになってしまったんですよね。
この時点では、完全に流れはシュワルツマンでしたし、ストロークでも押されていました。
このままいくと第1セットを取られてしまう可能性もありましたが、ここで錦織がどんどんショットを修正していきます。
サーブの精度もそうですが、積極的に前に出てネットプレーも展開。
要所で決めるドロップショットやスマッシュ、パッシングショットなど、ウィナーが決まれば大きくガッツポーズして自分を鼓舞していましたよね。
序盤でフォアもバックもミスが多かったショットを修正したことで、途中からウィナーもどんどん決まり出し、逆に今度はシュワルツマンにダブルフォルトなどミスが出始め、プレーが雑になり、そこを錦織が逃さず攻めて、ブレークバックを奪うなど積極的な攻撃がやはり奏功したようです。
第2セットでも大事な時にシュワルツマンが崩れ、シュワルツマンのミスにも助けられた部分もありましたが、それを引き出した錦織に今日は軍配が上がりました。
第3セットは良い流れにならず、残念ながらセットを取られてしまいましたが、それでも第4セットは足がけいれん気味になりながらも、3時間以上の死闘を制し、しっかり最後まで集中して6-1というスコアで勝ち切ったことは本当に素晴らしかったと思いますし、快勝と言っていい勝ち方だったと思います。
今日は本当にお疲れ様でしたと言いたいです。
試合の振り返り
現地時間で午後5時11分。
上空は雲っています。
夕方の時間ですが、まだ明るさはあります。
予定より少し遅れて日本時間の午前6時11分に、白いバンダナ、白と緑のウェアで錦織圭がグランドスタンドコートに入場してきました。
コイントスに錦織が勝って、今回もレシーブを選びました。
ウォームアップ後、試合がスタート。
シュワルツマンのサービスから試合がスタートします。
試合が始まる直前で、錦織が早くコートに行かなかったことでタイムバイオレーションを主審から取られたようです。
まずは第1セット。
第1ゲームは、シュワルツマンのサービスポイントなどでラブゲームキープ!
第2ゲームは、サービスエースでファーストポイントを取るも、錦織の連続ミスショットで30-40とブレークポイントを与え、シュワルツマンのウィナーが決まり、いきなりブレークされます。
第3ゲームは、シュワルツマンのダブルフォルトがあるもサービスポイントなどで難なくキープ。
第4ゲームでは、錦織の技ありのネットプレーを制止、思わず大きくガッツポーズ!
会場の観客が大きく沸きます。
サービスポイントなどで難なくキープ。
第5ゲームは、シュワルツマンのウィナーが決まるも、錦織のネットプレーで40-40に。
3度のデュースがあるも、最後はシュワルツマンがストロークで押してキープ。
第6ゲームは、錦織のサービスポイントなどで30-0となった時に、シュワルツマンが打ったショットに対し、アウトのコールがあり、40-0となったところで、少し間が空いてから、シュワルツマンがチャレンジを要求。
チャレンジではイン!すかさず錦織がクレームを入れるも、ポイントのやり直し。
そこから錦織は気合いを入れ直し、連続ウィナーでラブゲームキープ!
第7ゲームは、シュワルツマンのミスショットなどや錦織のウィナーで40-40に追いつきます。
そこからシュワルツマンのミスショットや錦織がストロークで攻めて一気にブレークバックに成功!
NEWボールになります。
第8ゲームは、錦織が連続でバックのミスをし15-40と2本のブレークポイントを与えるも、バックのダウンザラインなどのウィナーで40-40に戻しガッツポーズ!
錦織が更にストロークや、サービスポイントで押して大きなキープをします。
第9ゲームは、錦織のフォアのウィナーが決まるなどストロークで攻め、40-30とブレークポイントが来て、一気にブレークに成功!
錦織がガッツポーズとカモーンの叫び!
チェンジエンドの時間で錦織はウェアを着替えます。
第10ゲームは、錦織のServing for 1stset.
錦織のミスショットやシュワルツマンのダウンザライン、錦織のジャックナイフで会場が沸くも、錦織のミスショットで30-40とシュワルツマンにブレークポイントを与えます。
そこから錦織のスーパーロブショットで40-40に。
そこからストロークで押してキープ!
第1セットは錦織が6-4の逆転で先取しました。
ここまでの試合時間は50分でした。
ここで錦織はトイレットブレークを取ります。
戻ってから、ベンチで何やらメモを見ていました。
何が書かれたメモなのでしょうか。
続いて第2セット。
シュワルツマンのサービスからゲームがスタート。
第1ゲームは、シュワルツマンがストロークで攻めるも、錦織がジャンピングスマッシュで40-40に追いつきます。
シュワルツマンのミスショットで錦織にアドバンテージが来るも、シュワルツマンが冷静に対応しキープ。
第2ゲームでは、シュワルツマンがリターンエースを決めるなど積極的に攻撃を仕掛け、錦織のダブルフォルトなどのミスショットで40-40に追いつかれます。
シュワルツマンのミスショット、最後はサービスエースでキープ。
第3ゲームでは、シュワルツマンがサービスポイントやストロークで押してラブゲームキープ!
第4ゲームは、シュワルツマンのリターンエースが決まるも、錦織もストロークで攻めて難なくキープ。
第5ゲームは、シュワルツマンのミスショットで40-15と2本のブレークポイントが来て、更に錦織が攻め、シュワルツマンのミスを引き出し一気に錦織がブレークに成功!
チェンジエンドの時間で錦織はウェアを着替えます。
第6ゲームは、錦織のダブルフォルトやミスショットなどで15-40と2本のブレークポイントを与え、シュワルツマンに一気にブレークバックされます。
ここでNEWボールになります。
第7ゲームは、シュワルツマンのダブルフォルトなどのミスや錦織のバックのウィナーが決まり、40-0と3本のブレークポイントが来ます。
そこからシュワルツマンは錦織のミスを引き出し3本セーブして40-40に戻します。
そこからシュワルツマンも粘ってキープ。
第8ゲームは、錦織のサービスポイントやシュワルツマンのミスショットなどで難なくキープ。
第9ゲームは、シュワルツマンのダブルフォルトやミスショットなどで40-30と錦織にブレークポイントが来て、一気にブレークに成功!
第10ゲームは、錦織のServing for 2ndset.
錦織のミスショットがあるも、最後はフォアのウィナーでキープ!
錦織ガッツポーズ!
第2セットも錦織が6-4で取りました。
ここまでの試合時間は1時間41分でした。
錦織はウェアを着替えます。
続いて勝負の第3セット。
シュワルツマンのサービスからゲームがスタート。
第1ゲームは、シュワルツマンのサービスポイントや、ストロークで押し難なくキープ。
第2ゲームは、錦織の連続ミスショットで0-40と3本のブレークポイントを与え、ラブゲームでブレークされます。
第3ゲームは、シュワルツマンのミスショットなどで、錦織に40-30とブレークポイントが来るも、錦織のショットがアウトで40-40に戻されます。
シュワルツマンのダブルフォルトがあるも、錦織にもミスが出て結局キープ。
第4ゲームは、錦織のドロップショットやサービスポイントなどで難なくキープ。
第5ゲームは、シュワルツマンがストロークで押し、錦織のミスを誘ってキープ。
第6ゲームは、錦織のミスがあるも、バックのウィナーやサービスポイント、最後はドロップショットを決め難なくキープ。
第7ゲームは、お互いにミスがあるも、錦織もドロップショットなど多彩なショットを織り交ぜて40-30とブレークバックのチャンスを得るも、40-40に戻されます。
シュワルツマンのミスショットとダブルフォルトで錦織がブレークバックに成功!
第8ゲームは、錦織のサービスポイントやウィナーなどが決まり難なくキープ!
第9ゲームは、錦織のリターンエースが連続で決まり、場内が沸くもシュワルツマンがキープ。
第10ゲームは、錦織のダブルフォルトなどのミスなどで30-40とブレークポイントを与えるも40-40に戻し、アドバンテージを回避して最後はサービスエースでキープ。
第11ゲームは、0-15になったところで、錦織のスーパーショットがアウトのコールも、錦織がチャレンジし成功!15-15になり、思わずお互い笑みがこぼれます。
その後シュワルツマンがストロークで押してキープ。
第12ゲームは、錦織のミスショットなどで15-40と2本のブレークポイントを与え、そのままブレークされます。
第3セットは5-7でシュワルツマンが取り返します。
ここまでの試合時間は2時間39分でした。
続いて今度こそ決めたい第4セット。
シュワルツマンのサービスからスタート。
第1ゲームは、シュワルツマンのダブルフォルトやミスショットで40-15と2本のブレークポイントが来て、一気に錦織がブレークに成功!
第2ゲームは、錦織のダブルフォルトがあるもウィナーを決め、サービスエースかと思いきやシュワルツマンのチャレンジが成功し40-30、そこからダブルフォルトで40-40。
お互いウィナーを取り合うも、最後は錦織がバックのダウンザラインを決めてキープ。
第3ゲームは、錦織のウィナーが決まるもシュワルツマンもストロークで押し返します。
大事なところでシュワルツマンがダブルフォルトで40-40に。
錦織のミスを誘いシュワルツマンがキープ。
第4ゲームは、錦織のサービスポイントやストロークで攻めたて、ラブゲームキープ!
錦織は足の疲労があるのか、足を振っています。
第5ゲームは、シュワルツマンのミスなどで40-15と2本のブレークポイントが来て、一気に錦織がブレークに成功!
第6ゲームは、錦織のミスショットなどで30-40とブレークポイントを与えるもきわどいショットがイン判定で40-40に戻します。
ドロップショットやネットプレーを制してキープ。
第7ゲームは、錦織のミスショットなどで15-40となるもシュワルツマンの連続ミスで40-40に追いつきます。
最後は錦織のフォアのウィナーが決まりブレーク!
第4セットは錦織が6-1で制し、セットカウント3-1で錦織が4回戦進出を決めました!
トータル試合時間は3時間17分でした。
お疲れ様でした。
ファーストサーブはどうだった?
錦織自身も課題として挙げているファーストサーブですが、今回の調子はどうだったのでしょうか?
今日のファーストサーブの確率はトータルで61%と、1、2回戦から少し良くなってきましたよね。
ただ、ファーストサーブが入った時のポイント獲得率は、シュワルツマンの56%に対し、錦織は74%と良かったです。
そして今日のウィナーはシュワルツマンの25本に対し、錦織は48本とほぼダブルスコアでした。
それだけ錦織の方が積極的に攻撃していたこともわかります。
ただアンフォーストエラーはシュワルツマンの44本に対し、錦織は63本ということで、圧倒的に錦織の方がミスが多かったですね。
こんなに錦織の方がミスが多かったにも拘わらず、勝てたのは、それだけ要所でポイントを取れたこと、逆にシュワルツマンは要所でミスをしてしまったことだったと思います。
ということで、データでは計れない試合の展開や流れが今日の試合では観られました。
錦織の試合後のコメントとは
錦織の試合後のコメントが入ってきました。
「大変な試合だった。
出だしは良くなかった。
どんどん打たれてしまっていた。
少し硬さがあったり、したいテニスができなかった中で、ちょっとずつ自分のテニスを取り戻した。あそこまで流れが変わるとは思わなかった。
調子も上がって、自信もついてプレーできていた。
出だしは悪かったながらも、うまく修正できたと思います。
最終の第4セットはいいテニスをして勝てたので、すごく嬉しい。
1、2セットは苦しい展開の中でチャンスをもぎ取ってきたが、第4セットは自分から取り切ったセットだったので、最初から耐えて最後にいいプレーを引き出せたので満足しています。
5セット目にいっていたら、彼(シュワルツマン)に攻められる展開もありえた。
自信は戻ってきてます。
この調子で乗り切りたいです。
最後まで攻める気持ちを持てたことが、勝利につながったと思う」
とのことでした。
本当に序盤はどうなるのか心配でしたが、良く修正できましたよね。
そこは錦織が今日はよく試合に集中していた証拠ですし、シュワルツマンのミスも引き出し、流れを引き寄せた錦織の作戦勝ちだったと思います。
試合中に見ていたメモとは
第1セット終了後に錦織が何かメモを見ていました。
あれは何だったのかなと思っていたのですが、試合後の会見で明らかになりました。
実際はメモというより青いノートだったらしいのですが、
「メンタルがキーでもあるので、自分に大切な何個かのワードを書いてあります。
試合中は忘れがちになるので、思い出してプレーするように見てます」
そうだったのですね。
これはとても良いお話です。
やはり試合中は、コーチと話せませんし、焦ったり、力んでしまったといったことで試合が劣勢になることもありますが、こういうワードを見ることで、冷静になれたり、何か気付きがあるかもしれませんので、これはメンタルをフラットにする意味でも、良い効果のあるノートだと思います。
ヨシ!この調子で次戦となる4回戦も頑張って頂きましょう。
次戦(4回戦)の対戦相手は?
錦織の次戦(4回戦)は、世界ランク34位フィリップ・コールシュライバー(ドイツ)と対戦します。
次戦は中1日空けて、日本時間の9月4日(火)の予定です。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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