フルセットの逆転でベスト4!
先程行われた、全米オープン準々決勝。
今大会第21シードで世界ランク19位の錦織圭が、第7シードで世界ランク7位のマリン・チリッチ(クロアチア)を、2-6、6-4、7-6(7-5)、4-6、6-4のフルセットの逆転で準々決勝を突破し、ベスト4進出を決めました!
おめでとうございます。
やったー!!
つ、ついにベスト4進出を果たしましたよ!
いや~、もう涙、涙の感動の5セットマッチになりました~!!
錦織圭は本当に強くなりました!
こういう接戦を勝ち切ったのですから、本当に自信になったと思いますし、我々は勇気をたくさん頂きました。
勝った瞬間の笑顔が最高でしたね☆
本当に心からありがとうと言いたいです!
チリッチにリベンジ成功!
今日の序盤第1セット、錦織はファーストサーブが殆ど入らず、ミスも多く、体も重そうで、本当にどうなるんだろうと心配と不安と、ネガティブな気持ちでいっぱいになりながらの観戦でした。
1回戦から4回戦まで戦ってきて、正直ここまで悪い錦織はなかったので、どうしちゃったんだろうと思いながら、戦況をただただ見守っていたんですよね。
一方でチリッチが最高のパフォーマンスをしていたので、そのギャップが余計に辛く、更にネガティブな感情にも追い込まれていました。
暑さのことを言い訳すればそれこそいくらでもありますが、それはチリッチも同じこと。
チリッチはどんなに暑くても、あれだけのパフォーマンスが出来るということが、本当に凄いなと思うしかなかったです。
とにかく第1セットは日差しが強かったので、最初から錦織は襟を立ててプレーしていましたし、それこそ日差しを気にして試合に全く集中できていない感じも見受けられました。
それでも昨日のナダルとティエム戦で、ナダルが第1セット0-6でティエムに取られてからのフルセットの逆転劇を観ていましたから、第2セット以降はそういう逆転劇をどこかで期待はしていましたし、そう祈っていました。
そして第2セットからはコートが殆ど影になっていき、どんどん錦織が自分のテニスができるようになっていったんですよね。
ターニングポイントになったのは第2セットの第7ゲームでした。
その前の第6ゲームで先にチリッチにブレークを許すも、すぐさまブレークバックに成功した錦織が大きくガッツポーズをし、流れが完全に錦織に変わったのがわかりました。
その後もう1つブレークできて、第2セットを錦織が取るわけですが、第3セットのタイブレークを制したのも大きかったですよね。
あれを落としていたら、かなりのダメージを受けていたと思います。
チリッチはそれでも諦めず、第4セットを取り返してきたのはさすがでした。
勝負はファイナルセットにもつれますが、先にブレークした錦織が勝ったと思ったのも束の間、まさかチリッチがブレークバックしてくるとは。
それでも今日の錦織は最後まで諦めませんでした。
高い集中力と冷静さで錦織が最後にリターンエースを決めてブレークして勝ったことで、まさに4年前の全米オープン決勝時のリベンジを完全に果たせたと確信しました。
錦織はこの4年で色々な経験を積み、精神的によりタフになったことが今日の勝利に繋がったのだと思います。
現に、ラケットも投げずに思いとどまりましたし、そういった自制心をコントロールする力も備わり、かつてない程勝負強くなったような気がしています。
とはいえ、もちろんまだ途上です。
あと2つ勝たないといけない山は残っていますからね。
ということで今日は4時間超の死闘を制し、4年前のリベンジも果たし、見応えある素晴らし試合を我々に魅せてくれたこと、本当に嬉しかったですし、感動しました。
今日はゆっくり休んで、次の準決勝へ向けて調整して頂きたいと思います。
試合の振り返り
現地時間で午後13時41分。
上空は晴天。
現在気温は32度、湿度は55%。
まだまだ暑くなりそうなニューヨーク。
デイセッションで迎える準々決勝は、日差しがかなり暑そうです。
予定より少し遅れて日本時間の午前2時41分に、白いキャップと白と緑のウェアで錦織圭がアーサーアッシュスタジアムに入場してきました。
コイントスにチリッチが勝って、サーブを選びました。
ウォームアップ後、試合がスタート。
チリッチのサービスから試合がスタートします。
まずは第1セット。
第1ゲームは、チリッチの連続サービスエースやロングラリーを制して難なくキープ!
第2ゲームは、錦織のファーストサーブが25%しか入らず、ミスショットもあり40-40に追いつかれるも、錦織がロングラリーを制すなどでキープ。
第3ゲームは、チリッチのサービスポイントなどでラブゲームキープ!
第4ゲームでは、錦織のミスショットで0-30となったところで、錦織がラケットを替えます。
チリッチのウィナーで15-40と2本のブレークポイントを与え、またもやミスで一気にブレークされます。
第5ゲームは、チリッチのストロークやウィナーで主導権を握り、難なくキープ。
第6ゲームは、錦織のサービスポイントやストロークで押しラブゲームキープ!
第7ゲームは、チリッチのサービスポイントやストロークで押し難なくキープ。
コートの半分ほどが影になってきました。
ここでNEWボールになります。
錦織は新しいラケットに替えました。
第8ゲームは、錦織のサービスポイントなどがあるも、ミスショットやチリッチのウィナーで30-40とセットポイントを与え、一気にブレーク!
第1セットはチリッチが6-2で先取しました。
ここまでの試合時間は34分でした。
現在気温は35度。
続いて第2セット。
コートの2/3は日影になってきました。
チリッチのサービスから試合がスタート。
第1ゲームは、チリッチのサービスポイントやストロークで攻めてラブゲームでキープ!
第2ゲームは、錦織のサービスポイントやストロークで攻めて難なくキープ。
第3ゲームは、チリッチの連続エースでラブゲームキープ!
コートがすべて日影になりました。
第4ゲームは、錦織のサービスポイントやストロークで攻めて難なくキープ!
第5ゲームは、チリッチのダブルフォルトがあるもストロークで押しキープ。
第6ゲームは、錦織のダブルフォルトやミスショットで15-40の2本のブレークポイントが来て、1本ダウンザラインで返すも、ロングラリーをチリッチに取られブレークされます。
第7ゲームは、チリッチのミスショットや、錦織のリターンが冴え40-0と3本のブレークポイントが来ます。
何度もガッツポーズをする錦織。
チリッチがミスをし一気にブレークバックに成功!
錦織ガッツポーズ!
チェンジエンドの時間で錦織はウェアを着替えます。
第8ゲームは、錦織のサービスポイントやストロークで攻め、最後はフォアのウィナーでガッツポーズ!難なくキープします。
ここでNEWボールになります。
第9ゲームは、チリッチのミスショットや錦織のドロップショットが決まるなどリターンが冴え40-30と錦織にブレークポイントが来ます。
最後はチリッチがダブルフォルトで一気にブレーク!
第10ゲームは、錦織のServing for 2ndset.
錦織のダブルフォルトやミスショットがあるも、冷静にサービスを入れてキープ。
第2セットは錦織が6-4で取りました。
ここまでの試合時間は1時間16分でした。
ここで両者はトイレットブレークを取ります。
錦織は全部着替えもしているようです。
続いて第3セット。
チリッチのサービスからゲームがスタート。
第1ゲームは、チリッチのミスや錦織のリターンが冴え30-0に。
そこから30-30になるも、チリッチのミスショットや錦織のリターンで40-30とブレークポイントが来て、ダウンザラインで一気にブレークに成功!
第2ゲームは、錦織のミスショットで30-30になるも、サービスポイントでキープ。
第3ゲームは、チリッチのサービスポイントやストロークで押し、ラブゲームキープ!
第4ゲームは、錦織のフォアやバックのウィナーが決まるも、ミスショットで40-40に。
フォアのウィナーやストロークで押しキープ。
ここで錦織はまたラケットを替えます。
第5ゲームは、チリッチのサービスポイントやストロークで押して難なくキープ!
第6ゲームは、チリッチのウィナーや錦織のミスショットなどで15-40と2本のブレークポイントを与えるも、2本戻して40-40に。
何度もデュースを繰り返し、最後はチリッチのショットがアウトで錦織がキープ。
チリッチは思わず悔しさからラケットを投げつけます。
第7ゲームは、チリッチのプレーが雑になり連続ミスで30-0になるも、サービスポイントやストロークで押してキープ。
チリッチが大きなガッツポーズ!
ここでNEWボールになります。
チリッチがラケットを替えます。
第8ゲームは、錦織の連続ミスショットやチリッチのウィナーで0-40と3本のブレークポイントを与え、一気にブレークバックされイーブンに。
第9ゲームは、チリッチのサービスポイントやストロークで押し、最後はウィナーでキープ。
チリッチがまた大きくガッツポーズ!
第10ゲームは、錦織のサービスポイントやバックのダウンザラインなどでラブゲームキープ!
第11ゲームは、チリッチのサービスポイントやフォアのウィナーなど、ストロークで押してラブゲームキープ!
第12ゲームラブゲームキープ!
ここからタイブレークに入ります。
・錦織がチリッチのサービスをネットにかけ、0-1
・錦織がストロークで押し、1-1
・錦織のサービスエースで、2-1
・チリッチのリターンがネットにかかりミニブレークで、3-1
・錦織がネットにかけ、3-2
・錦織のショットがアウトでミニブレークバックされ、3-3
・チリッチのウィナーが決まりミニブレークされ、3-4
・チリッチがダブルフォルトで錦織がミニブレークバックし、4-4
・チリッチがまたダブルフォルトで錦織がミニブレークで、5-4
・チリッチのスマッシュが決まり、ミニブレークバックで、5-5
・チリッチのリターンがアウトで、6-5でセットポイント
・錦織がリターンエースで7-5でミニブレーク!
錦織がタイブレークを制し、第3セットを7-6(7-5)で錦織が制しました。
ここまでの 試合時間は2時間28分でした。
ここでヒートポリシーが適用され、10分間の休憩が入ります。
現在の気温は31度。
続いて勝負の第4セット。
錦織のサービスから試合がスタート。
第1ゲームは、錦織のミスショットがあるも最後はサービスエースを決めてキープ。
第2ゲームは、錦織のミスショットやチリッチのウィナーやエースでラブゲームキープ!
第3ゲームは、錦織の連続ミスで0-30になるも冷静に30-30に戻すも、チリッチのスマッシュで30-40とブレークポイントを与え、サービスポイントで40-40に。
錦織がストロークで押し、キープに成功。
第4ゲームは、チリッチのサービスポイントなどで難なくキープ。
第5ゲームは、錦織がストロークで攻めてラブゲームキープ!
第6ゲームは、チリッチのサービスポイントなどで難なくキープ。
第7ゲームは、錦織が連続ミスで0-40と3本のブレークポイントを与え、1本戻すもブレークされてしまいます。
第8ゲームは、チリッチのサービスポイントなどでラブゲームキープ!
第9ゲームは、 錦織がストロークで押し、サービスエース、バックのウィナーで難なくキープ。
チェンジエンドの時間で錦織はウェアを着替えます。
第10ゲームは、チリッチのServing for 3rdset.
チリッチのダブルフォルトやミスショットがあるも、ストロークで押してキープ。
錦織はラケットを投げようとするも思いとどまりました。
第4セットはチリッチが6-4で取りました。
ここまでの試合時間は3時間18分でした。
勝負のファイナルセット!
錦織のサービスから試合がスタート。
第1ゲームは、錦織のミスショットがあるも連続ウィナーやストロークで押して難なくキープ。
第2ゲームは、チリッチのサービスポイントやストロークで押して難なくキープ。
第3ゲームは、錦織がサービスポイントやストロークで攻めてラブゲームキープ!
第4ゲームは、チリッチのダブルフォルトなどの連続ミスで40-0と3本のブレークポイントが来て、2本戻されるもブレークに成功!
錦織が大きくガッツポーズ!
第5ゲームは、錦織のサービスポイントやストロークで押し難なくキープ。
錦織が噛みしめるように小さくガッツポーズ!
第6ゲームは、チリッチのダブルフォルトやミスショットなどで40-40に。
チリッチのミスショットがあるもなんとかキープに成功!
チリッチが大きくガッツポーズ!
第7ゲームは、錦織のダブルフォルトなどミスショットで40-40に。
チリッチのショットの勢いに押されアドバンテージからブレークバックされてしまいます。
チリッチが大きくガッツポーズ!
第8ゲームは、チリッチのミスショットなどで40-30と錦織にブレークポイントが来るも、エースで40-40に戻されます。
連続エースなどでチリッチがキープに成功!
第9ゲームは、錦織のダブルフォルトがあるも、ストロークで押して難なくキープ。
チェンジエンドの時間で錦織はウェアを着替えます。
第10ゲームは、錦織がロングラリーを制し、40-15と2本のマッチポイントが来て、一気にリターンエースを決めてブレーク!
ファイナルセットも錦織が制し、セットカウント3-2で錦織が準決勝進出を決めました!
トータルの試合時間は4時間7分でした。
お疲れ様でした。
ファーストサーブはどうだった?
錦織自身も課題として挙げているファーストサーブですが、今回の調子はどうだったのでしょうか?
今日のファーストサーブの確率はトータルで55%と、全体的に数字は良くはなかったですが、セット毎に見てみると第1セットは39%、第2セットは56%、第3セットは62%、第4セットは70%、第5セットは41%でした。
第1セットが足を引っ張りましたが、尻上がりにファーストサーブも入るようにはなっていきましたね。
ファイナルセットこそ良くはなかったですが、それでも要所のポイントを集中して取り切れたことが奏功したのだと思います。
ファーストサーブが入った時のポイント獲得率は、チリッチの73%に対し、錦織は70%と、ほぼ互角でしたね。
そして今日のウィナーはチリッチの57本に対し、錦織は28本とダブルスコア。
アンフォーストエラーについても、チリッチの70本に対し、錦織は45本ということで、チリッチは錦織の倍のウィナーで一見ポイントをたくさん取っているようで、実はたくさんの凡ミスもしていたこともデータ的にわかりある意味納得でした。
錦織は要所で集中してポイントを取っていったというのも、今回勝てた要因の一つなのだと思います。
久々に5セットの試合を観ましたが、やはり錦織の最終セットまでもつれた時の勝率は今も健在なんだなと改めて思いましたね。
錦織圭は本当に最&高の選手です!
ということで、次の準決勝でも頑張って頂きましょう。
錦織の試合後のコメントとは
錦織の試合後のコメントが入ってきました。
「今日は苦しかった。
そんなに自分のテニスが100点ではなかったので、耐えるしかなかった。
自分の葛藤と戦いながら1ポイントずつ戦って、最後は若干よくなったが、そのよくない中でも戦うことだけを考えて戦った。
4セット目はよくない落とし方をしたが、(ファイナルセットは)冷静にプレーすればまたチャンスが来ると思っていた。
彼のサービスゲームでもチャンスがあったので、リターンに集中してリズムを上げていくことを意識していた。
最後は集中していた。
リターンが命だと思っていた。
どっちに来てもいいように準備して、読みも当たったところがあるのでよかった。
(最後のリターンエースは)最後は100%こちらに来ると思っていた。
フォアを待っていた。
準決勝に進めたのは自信になる。
試合中に(敗れた)4年前の決勝を思い出すこともあった。
(準決勝は)もう少しレベルを上げたい。
サーブも出だしでファーストが入らなくて、苦しんだ時もあったので。
いろいろ調整して、体も戻して迎えたい」
とのことでした。
試合中に4年前の決勝のことを思い出すこともあったなんて、ちょっと感慨深いです。
今日はファーストサーブなど調子が良くなかったり、暑さもあった中、しっかり錦織は頭の中で冷静に色んな事を考えていたのですね。
確かにビッグサーバーのチリッチ相手ですから、どうにかリターンで攻略の糸口を見つけるしかないですし、そこに隙を見つけられれば一気に仕掛ける心の準備は出来ていたということでしょうか。
一進一退ながらも、その読みと最後まで高い集中力を切らさなかった錦織の作戦勝ちの勝利だったのだと思います。
それでも観ている我々は最後の最後までどうなるかわからない中で、しっかり勝ちきってくれたくれたことに感動しましたし、全米オープンで2年ぶりにまた準決勝の舞台を観られることは本当に誇りですし、感謝です。
今日もアーサーアッシュスタジアムはかなり暑かったようですし、プレーするのは本当に大変だったと思いますが、その中で4時間超のフルセットを戦い抜いたのですから本当に凄かったと思いますし、良く頑張りました。
大坂なおみ選手もベスト4進出ですし、本当にアベック優勝期待しちゃいますね。
とにかく今日はお疲れ様でしたと声を大にして言いたいです。
次戦(準決勝)の対戦相手は?
錦織の次戦(準決勝)は、この後行われる、ジョコビッチとミルマンの勝者と対戦します。
追記:錦織の準決勝の相手は、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)に決定しました!
次戦は中1日空けて、日本時間の9月8日(土)の予定です。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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