166位に屈辱の敗退!
先程行われた、モゼールオープン準決勝。
今大会第1シードで世界ランク12位の錦織圭が、世界ランク166位のマティアス・バッヒンガー(ドイツ)に、6-2、4-6、5-7のフルセットの末、悔しい準決勝敗退となってしまいました!
残念!!
まずもって呆然自失です。
え?166位の選手ですよ、錦織さん。
思わずそう呟いてしまいましたが、結果は結果なんですよね。
もちろんわかってはいますし、受け止めなければいけないことも理解しています。
がしかし、とはいえ、でも・・・という感じで、まだ自分の中でこの敗退の整理ができていないのです。
ということで、なぜ敗けてしまったのかについて考えてみたいと思います。
敗退の要因は何だったのか?
今日の試合は何かいつもとは違った雰囲気で始まりました。
というのも、ゲーム間や40-40になった時などに響き渡る応援団と思われるトランペット演奏で、会場中に音楽が鳴り響いていたからですね。
この応援団は誰のための応援だったのかについては、正直最後までわかりませんでしたが、試合を盛り上げる要素としてはある意味新鮮だったと思います。
錦織は昨日の準々決勝と同じように、第1セットはほぼ完璧な立ち上がりを見せ、フォアの調子も良く、2ブレークアップして第1セットを取っていたので、今日は対戦相手も166位のバッヒンガーですし、楽にストレートで勝てるなと思っていました。
なんなら明日の決勝のシモン戦をイメージしながら観ていたくらいの感じでした。
それがどうしたことか第2セットに入ってから、バッヒンガーが強気なショットやストロークを見せてきて、錦織が第1セットのようにブレークが取れなくなってきたんですね。
一進一退の攻防が続き、錦織も徐々にミスショットが目立つようになってきます。
そういうちょっとした隙をついてきたバッヒンガーに、最後にブレークされ、第2セットを奪われるという展開に。
まさに準々決勝と似たような展開になって、少々焦りましたが、それでも絶対に今日は敗けるとは思っていませんでした。
きっと準々決勝と似たような展開になって、きっとボロボロになりながらも最後は勝ってくれるだろうと思っていましたし、そう信じていたからです。
ところが第3セットに入っても、バッヒンガーは崩れなかったんですね。
一番のターニングポイントになったのは、ファイナルセットの第7ゲームだったと思います。
バッヒンガーがついに連続ミスをして40-0と3本のブレークポイントが錦織に来るという大きなチャンスがやってきます。
よし!ここでブレークして錦織が決勝進出だ!と思って観ていたのですが、バッヒンガーが粘って3本戻し、結局キープしてしまったのです。
恐らくここが最大のチャンスだったのですが、その後は40-40だったり、ブレークポイントが来る場面があるにはありましたが、バッヒンガーの粘りで打ち崩せず。
なんとかタイブレークまでもつれて欲しかったのですが、錦織の集中力が切れてしまったのか、最後はバッヒンガーにブレークで締められ、あえなく終幕となってしまいました。
もちろん今日はバッヒンガーの粘りに感服しましたし、特にファイナルセットは素晴らしいプレーで、少なくとも世界166位の選手のプレーではなかったと思います。
それくらい後半は良いプレーをしていましたよね。
一方の錦織は、第1セットがほぼ完璧だったからこそ、今日は絶対にストレートで勝ちたかったのだろうと思います。
でも第2セットの最後にリターンエースを決められ、セットを取られてしまったショックと、ファイナルセットに入ってからも崩れないバッヒンガーのストロークや強打に翻弄され、焦りと集中力が持続出来なかったことが敗因だったのではないかと私は思いました。
実際のところはもちろんわかりませんが、とにかくまさかの敗退に、個人的にもかなりショックな気持ちでいっぱいです。
今回はATP250の大会ということで、仮に優勝しても250ポイントしか入らず、大きな影響があるわけではなかったですが、それでもされど250ポイントです。
最終戦であるNittoファイナルズを目指している錦織だからこそ、今大会は絶対優勝しなければならなかったのです。
今後の試合に向けても、ツアー優勝したという自信が、何よりも自分を最大限鼓舞してくれる大きな材料になるからです。
最近の試合の中では、強豪もあまりいない今大会が、ある意味一番優勝に近いと言える大きなチャンスだったと思います。
それがまさかまさかの準決勝敗退とはこれいかに。
2年半ぶりに優勝する錦織圭が見たかったのですが、本当に残念です。(~_~;)
試合の振り返り
現地時間で午後3時46分。
予定より46分程遅れて、日本時間の午後10時46分頃に、紫色のバンダナとウェアで錦織圭がセンターコートに入場してきました。
そして今日もポロシャツのボタンが全開でネックレスが光っています。
ちなみにそのネックレスのペンダントヘッドは、どうやらカラフルなトンボだったようです。
コイントスにバッヒンガーが勝ってサーブを選びました。
ウォームアップ後、試合がスタート。
バッヒンガーのサービスから試合がスタートします。
まずは第1セット。
第1ゲームは、バッヒンガーのサービスポイントやボレーなどで難なくキープ。
第2ゲームは、錦織のフォアの連続ウィナーやサービスポイントなどでラブゲームキープ!
第3ゲームは、バッヒンガーのミスショットなどで40-40に。
錦織のフォアにバッヒンガーがネットに掛け、錦織がブレークに成功!
第4ゲームは、錦織がストロークで優位に立ち、フォアのウィナー、最後はバックのウィナーでラブゲームキープ!
第5ゲームは、錦織のリターンウィナーを打った後の2ポイント目で、コート上でバッヒンガーが足を滑らせ転んでしまいます。
その後錦織のミスショットがあるも、バッヒンガーがまたミスを犯し40-30と錦織にブレークポイントが来て、絶妙なロブショットがライン際に落ちブレークに成功!
第6ゲームは、錦織のサービスポイントや連続フォアのウィナーなどがあるも、その後連続ミスショットで40-40に。
冷静にフォアのウィナーやネットボレーを決めキープ。
第7ゲームは、バッヒンガーのサービスポイントやサーブ&ボレーなど難なくキープ。
ここでNEWボールになります。
第8ゲームは、錦織のServing for 1stset.
錦織のサービスポイントやサーブ&ボレー、フォアやバックのウィナーでラブゲームキープ!
第1セットは錦織が6-2で先取しました。
ここまでの試合時間は33分でした。
ここで錦織はウェアを着替えます。
続いて第2セット。
バッヒンガーのサービスからゲームがスタート。
第1ゲームは、バッヒンガーのミスショットがあるも、サービスポイントなどで難なくキープ。
第2ゲームでは、錦織のミスショットやバッヒンガーのウィナーで押されるも、フォアのウィナーやスマッシュでキープ。
第3ゲームでは、バッヒンガーのサーブ&ボレーが決まるも、錦織がバックのウィナーで応酬。
錦織のミスが響きバッヒンガーがキープに成功。
第4ゲームは、錦織のミスショットやバッヒンガーのウィナーで30-40のブレークポイントを与えてしまうも、フォアのダウンザラインで40-40に戻します。
フォアのウィナーやエースでキープ。
第5ゲームは、バッヒンガーのミスショット錦織のリターンエースやフォアのウィナーで40-30とブレークポイントが来るも40-40に。
バッヒンガーのネットプレーやサービスポイントでキープ。
第6ゲームは、錦織のミスショットがあるも、エースや連続ドロップショットなどで難なくキープ。
第7ゲームは、錦織のミスショットやバッヒンガーのサービスポイントなどでラブゲームキープ!
第8ゲームは、錦織のミスショットやバッヒンガーの連続ウィナーが決まり30-40でブレークポイントを与えるも、サービスポイントで40-40に戻し、パッシングショットなどでキープ。
ここでNEWボールになります。
第9ゲームは、バッヒンガーのサービスポイントなどで難なくキープ。
第10ゲームは、錦織のバックボレーなどの見せ場はあるも、ミスが重なり30-40とセットポイントを握られます。
バッヒンガーがリターンエースを決め、痛恨のブレークをされてしまいます。
第2セットはバッヒンガーが4-6で取りました。
ここまでの試合時間は1時間13分でした。
続いて勝負のファイナルセット。
バッヒンガーのサービスでゲームがスタート。
第1ゲームは、錦織のミスショットがあるもバッヒンガーのダブルフォルトやミスで40-40に。
バッヒンガーの連続サービスポイントなどでキープ。
第2ゲームは、錦織のサービスポイントなどでラブゲームキープ!
第3ゲームは、バッヒンガーのミスショットなどで40-40になるも、連続サービスポイントでキープ。
第4ゲームは、錦織のミスショットがあるも、フォアのウィナーやサービスポイントでキープ。
第5ゲームは、バッヒンガーのミスショットなどで40-40に。
錦織がバックのウィナーなど見せ場は作るも、バッヒンガーのサービスポイントでキープ。
第6ゲームは、錦織のミスショットやバッヒンガーの粘りがあるも、サービスポイントやバックのダウンザラインでキープ。
第7ゲームは、錦織のリターンエースやバッヒンガーのミスショットで40-0と3本のブレークポイントが来ます。
錦織思わずカモーン!とガッツポーズ!
バッヒンガーのサービスポイントやバッヒンガーのラインぎりぎりのウィナーで40-40に戻されます。
バッヒンガーがストロークで主導権を握りキープ。
第8ゲームは、錦織のミスショットがあるも、パッシングショットやエースなどで難なくキープ。
第9ゲームは、バッヒンガーのミスショットや錦織のフォアのウィナーで40-40に。
錦織の連続ミスでキープ。
第10ゲームは、錦織のサービスポイントやフォアのウィナーやボレーなどでラブゲームキープ!
第11ゲームは、バッヒンガーのミスショットや錦織のパッシングショットやウィナーで40-40に。
2度のデュースを経てバッヒンガーがキープ。
第12ゲームは、錦織のダブルフォルトなどのミスで15-40と2本のブレークポイントを与え、
トータル試合時間は2時間10分でした。
お疲れ様でした。
ファーストサーブはどうだった?
錦織自身も課題として挙げているファーストサーブですが、今回の調子はどうだったのでしょうか?
今日のファーストサーブの確率はトータルで、71%と、最近の試合では一番良かったんですよね。
ファーストサーブが入った時のポイント獲得率は、バッヒンガーの73%に比べて、錦織はトータルで72%とほぼ互角でした。
ただセカンドサーブが入った時のポイント獲得率は、錦織が64%なのに対し、バッヒンガーは44%ということで、錦織の方が上回っていました。
総ポイント数も若干錦織の方がバッヒンガーよりも多かったのですが、やはり要所でギアを上げ切れなかった錦織と、逆に要所でしっかりギアを上げられたバッヒンガーの差だったのかなと思いましたね。
いやぁ本当に今日の敗戦は悔しいです。
でもこれも結果ですから、受け止めるしかないですし、今日のこの屈辱を胸にしまい、次の試合に向けて頑張っていくしかないということですね。
錦織の試合後のコメントとは
錦織の試合後のコメントが入って来ました。
「良いプレーができたが、最後の2セットでは彼がテニスを変えてレベルを上げ、さらに良いプレーをしていた。
残りのシーズンについて考える前に、これから少し体を休める」
確かに第2セット以降は、バッヒンガーが良いプレーをしていたのは事実ですが、だからとはいえ敗戦の言い訳にはなりません。
今回は錦織の日ではなかったということでしょう。
心身ともに疲れているようですので、まずはゆっくり休んで欲しいと思います。
次の試合予定は?
錦織の次戦の試合予定は、10月1日(月)から日本で開幕するATP500楽天ジャパンオープンになります。
日本ではまたスポンサーとのイベントや、テレビ出演など、色々バタバタするのでしょけど、試合自体はけっこうなビッグネームの選手がズラリとエントリーしていますから、勝ち上がるのはけっこうタフでしょうね。
でも頑張って欲しいと思います。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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コメント
いつも詳しい情報ありがとうございます。
今回の試合残念でした。優勝狙っているんだと思ってましたから、ここで、、、うーん
ここポイント取れたでしょというところが多すぎでしたね。
なぜなんでしょうか?本人もきっとそう思っているんだと思いますが…。
もやもやしたものが残る試合でした。
相手選手の勝ちたい気持ちの方が強かったと思いました。
この前の試合と似た展開でした。このときは、最後ラッキーな勝ち方でしたが、2度続けてはないですね。
心の中になにか焦りでもあるのかな?
原点に戻ってまた頑張ってほしいです。
jasmineさん、コメントありがとうございます。
仰る通りです!
今回のメスでは、ほぼ100%ここまできたら優勝出来るだろうと思っていましたし、実際昨夜の準決勝でも、第2セットでギアを上げてくれさえすれば、恐らく勝てたのではないかと思いました。
でもそういう展開に持っていけなかったのは、疲労があったからなのか、メンタル的なものなのか、実際のところはわかりません。
でも最大のチャンスを逃してしまった事実を考えると、本当に悔しいですし、まだ私はもやもやしています。(^_^;)
心の中に焦りですか・・・まぁファイナルセットではそういう気持ちは恐らくあったでしょうね。
来月から楽天オープン、上海マスターズと続いていきますが、NITTOファイナルズ出場権はゲットできるでしょうか?
やはり何か現状を打破する突破口が必要なのかなと思いました。