ATPツアー初優勝
先程行われた、ATP250深センオープン決勝。
世界ランク171位の西岡良仁が、世界ランク67位のピエールユーグ・エルベール(フランス)を7-5、2-6、6-4のフルセットで破りATPツアー初優勝を飾りました!
おめでとうございます!
いや~素晴らしかったですね。
勝った瞬間、思わずやったー!と声をあげてしまいました。
もちろんリアルタイムで観ていましたよ!
西岡の深センは準決勝から観ていたのですが、ベルダスコ相手に粘りに粘ってよく頑張っていましたよね。
今年の全仏オープン1回戦を思い出しながら観ていたのですが、まさにあの時のリベンジを果たせたのかなと。
ベルダスコとの死闘に勝ったことも本当に嬉しかったのですが、それで自身初の決勝進出を果たし、そしてついに初のツアー優勝までしてしまったのですから、もう嬉しさでいっぱいです。
本当に感動的瞬間を目の当たりにしたような気持ちてす。
これでようやく西岡の本来持っているセンスと実力が戻ってきて、そしてついに大きく花開いたといっても良いのではないでしょうか。
本当に今日はめちゃくちゃ嬉しい優勝になりました。
優勝はまぐれではなく実力
実は、今回の深センオープンで西岡がツアー優勝するとは全く想定していなかったので、決勝進出が決まった時には、正直かなり驚きがありました。
でもよくよく考えてみると、西岡は錦織2世と言われる程、元々テニスのセンスもありましたし、昨年膝の手術をする前はかなり実力をつけてきてはいましたので、すぐにその驚きは消えてなくなりました。
と同時に、ようやく本来の西岡が戻ってきたんだなという実感にも似た感慨深い気持ちにもなったんですよね。
先日のデビスカップでも、錦織と杉田がいない中、ダニエルと西岡がしっかり堂々と勝っていましたから、その辺りから何か良い兆候はあったのかも知れません。
まぁそんなわけで、私個人的には今日の決勝戦では、十中八九西岡が勝つだろうと思っていましたので、決してまぐれ優勝なのではなく、本物の実力で掴んで引き寄せた結果、優勝したと大きな声で言えると思います。
実際第1セットでは一進一退の攻防が続いている中、第5ゲームで先に西岡がブレークするも、すぐに第6ゲームでブレークバックし、その後もお互いのキープが続きますが、チャンスを伺っていた西岡が、第11ゲームでエルベールの2本のダブルフォルトから一気に攻めてブレークしたところは素晴らしかったです。
ああゆう攻撃的展開に持って行けるようになったというのも、この大会で勝ち上がる毎に自信をつけてきた証拠なんだと思いますし、元々持っていた実力が表面化してきたといっていいでしょう。
そのままの勢いで第2セットに入り、第1ゲームでいきなりブレークはしますが、その後はエルベールの勢いに押されて失速し、6連続でゲームを取られて第2セットを落とすも、第3セットでは改めてギアを入れ直し、エルベールのミスを誘って一気にブレークし、勝負を決めた辺りはさすがの一言でした。
今日は今までの西岡とは、一味も二味も違った冷静さとアグレッシブさを存分に観ることが出来た決勝だったと思います。
大ケガからの復活
振り返ってみると、昨年3月のマイアミオープンで、西岡は左膝前十字靭帯断裂という大けがをしてしまい、錦織より長い約9ヶ月もの間ツアーを離れ、手術後ずっとリハビリに努めていましたよね。
世界ランキングもキャリアハイとなる58位まで上がって来ていたのに、まさかの大けがでツアーを離脱することになるとは、西岡自身も想定外だったでしょうし、本当に無念だったと思います。
でもそこから腐らず、よくリハビリに耐えてここまで復活してきたなぁと感心していました。
今シーズンは1月に復帰を果たすも、中々思うような成果が見えず、初戦敗退が相次ぎ、世界ランキングもかなり下がってしまったことで、モチベーションだったり色々思うところはあったと思います。
チャレンジャーでは1度優勝はしたものの、ツアーでは中々タフな戦いが続いていましたからね。
というところからの今回の優勝ですから、ちょっと感慨深いものがありましたし、感動ものでした。
日本人史上5人目の快挙達成
西岡が、ATPツアー男子シングルスで初優勝したのは、日本人では松岡修造、錦織圭、杉田祐一、ダニエル太郎に次ぐ史上5人目の快挙とのこと。
今年5月にはダニエル太郎も優勝しましたから、日本人のツアー優勝を錦織以外の選手で年に2回も観れるなんて、ある意味奇跡ですよね。
しかも、今日はダブルスでもマクラクラン勉が2度目の優勝をしたとのことで、日本人が同時優勝というのは史上初ということで、今日は本当におめでたい日となりました。
明日発表の最新世界ランキングでは大きくジャンプアップし、171位から100位前後に上がるようですね。
追記:10/1の最新世界ランキングで95位にジャンプアップしました!
この調子でいけば、年内に100位以内はもちろんのこと、80位以内とか70位以内くらいには行けるのではないでしょうか。
ATP250の大会とはいえ、優勝するということはとんでもなくスゴイことです。
錦織圭もツアー優勝から2年半以上も遠ざかっているのですから、いかに凄いことか想像できますよね。
それを見事達成した西岡は、改めて凄い選手だなと思いました。
日本人選手の底上げが半端ない!
しかし、日本人選手の底上げが半端ないですね。
これは近い将来的に、デビスカップ優勝も夢ではなくなってきたのではないでしょうか。
だって日本人の現役男子選手が、4人もツアー優勝しているんですよ。
更にダブルスにはマクラクランもいるわけですし、もう最強かも知れませんよね。
まぁそう考えても、錦織圭の牽引力は本当に凄いというのは言うまでもないですが、それが本当にここまでカタチとして現れたのも凄いことです。
ついには女子の大坂なおみもあのように実力が開花してしまいましたからね。
男子と女子はもともと全く違うとはいえ、やはり皆錦織の活躍を観て、目標にして育ってきたところがあると思うので、そういう意味でも我らが錦織圭には、象徴的存在として、更にもっともっと頑張って、もう1ランク上のステージに行って欲しいなと思っています。
優勝後のインタビューで語ったこととは
西岡が優勝後のインタビューで以下のようなことを言っていました。
「僕の名前を覚えてください。
錦織ではなく、西岡です。
めっちゃうれしい。
負傷を乗り越え、ついに優勝することができた。
ここにくるまで長い道のりだった。
(杉田やダニエルが先に優勝し)悔しいものがあって、自分もやはり優勝したいという思いがとてもあった。
まさかツアー復帰して、10カ月とかでできるとは思っていなかったが。
正直(普段は)緊張しないが、今日はかなり緊張しながらテニスをしていて、その中でつかんだ勝利は本当にうれしいものがある。
もちろんタフな期間ではあったが、あれを乗り越えたからこそ、今があるのかな。
一番変わったのは、体づくり。
トレーニングと一緒に、栄養学をやると決めた。
(誰に一番報告したいか)やっぱり親。
身長的に苦しいと言われていた中で、ずっと支えてくれていた」
そうですよね~。
ケガを乗り越え、よく頑張りましたよね。
確かに、杉田やダニエルも昨年、今年と立て続けにツアー優勝していましたから、正直忸怩たる思いは当然あったでしょう。
そんな中でも、トレーニングと栄養学をしっかり取り入れ、前向きに頑張ってきた結果、このような素晴らしいカタチで優勝できたのですから、本当に嬉しかったのだと思います。
そして錦織という名前だけでなく、今後は西岡もどんどん活躍していくでしょうから、世界中に名前が知られるようになったらいいですよね。
これからも頑張って欲しいですし、錦織や杉田、ダニエルと同様に、日本人選手の活躍を今後も応援していきたいと思います。
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