ワウリンカに屈し準決勝敗退!
先程行われた、ABNアムロワールドの準決勝。
今大会第1シードで世界ランク7位の錦織圭が、世界ランク68位のスタン・ワウリンカ(スイス)に、2‐6、6-4、4‐6のフルセットの末、ワウリンカに屈し、準決勝敗退となってしまいました。
残念!
う~む・・・、負けてしまいましたね~。
劣勢になっても、最後の最後で逆転してくれるとずっと信じて応援していたのですが、ワウリンカのここぞという時の圧倒的集中力に屈してしまいました。
これで残念ながら錦織のロッテルダムは閉幕となってしまいました。
凡ミスはどこから?
今日の錦織は、全体的に凡ミスがかなり目立ちました。
とにかくボールが浅かったですし、特にフォアのミスがけっこうあった印象でした。
その凡ミスの原因は何だったのでしょうか?
序盤は、久々のワウリンカとの対戦で力んだのか、これまでの絶好調さが影を潜め、全くペースが掴めず、主導権を握れない展開が続きました。
ワウリンカが良かったというのもありましたが、それでも錦織自身の自滅感の方が個人的に強かったように感じましたね。
それでも第2セットに入り、しっかり錦織が修正してきます。
第1ゲームでブレークして波に乗ったのか、第1セットとは全く真逆の展開に持ち込みます。
今度はワウリンカが集中力を切らしたのか凡ミスが増え、錦織が調子を徐々に取り戻していきました。
ロングラリーやストロークでコートを広く使い、ワウリンカのフォアにもバックにもボールを集め、アングルショットやドロップショットを織り交ぜながら、どんどん技ありショットを決めていました。
それでこそ錦織圭!というショットを決めてくれた時には本当に嬉しかったです。
結局第2セットは2度のブレークを奪い、1つ返されるもセットを取り返します。
そして勝負はファイナルセットへ。
両者にとって本当に勝負のセットということで、セット前にはお互いトイレットブレークを取り、着替えて気合いを入れ直します。
第2セットはワウリンカの精彩を欠く場面も見られましたが、 ファイナルセットは絶対にこの勝負勝ってやる!という気合いがかなり伝わってきていました。
もちろん錦織もそのように思っていたと思います。
それでもワウリンカの方が、サービスのスピードやパワーを上げてきていましたので、より気合いを感じてはいました。
それでも第9ゲームまではキープ合戦で、お互い一歩も譲らない展開でしたので、このままタイブレークにまでもつれるのかとも思いましたが、とにかくどちらかミスや集中力を切らした方が負け、という感じの展開になっていました。
それが第9ゲームでワウリンカが連続ウィナーを決めてキープしたところで、流れがワウリンカに傾いた状態になって第10ゲームに入ったので、少々嫌な予感がしていたのです。
それが案の定、第10ゲームで錦織が痛恨のミスをこのタイミングでしてしまい、完全に流れはワウリンカに。
結局30‐40とマッチポイントを握られ、一気にワウリンカに持っていかれてしまい勝負あり。
錦織はここで準決勝敗退となってしまいました。
ワウリンカの雰囲気に呑まれた?!
ワウリンカは確かに今回すごく良かったのですが、今日の試合を観た私の感想としては、辛口かもしれませんが、完全に錦織がワウリンカに必要以上の勝気を感じ過ぎたことで、その雰囲気に呑まれ、自滅した格好だったのではと思いました。
もちろん修正して第2セットを奪い返し、イーブンに戻したことは素晴らしかったと思いますが、それでも後手後手だったなと。
これまでの錦織の勢いやプレーの質を考えたり、いつもの自分のテニスが出来ていれば、今日もストレートで勝てた試合だったと思います。
ワウリンカも良かったとは、ミスも多かったですし、突け入る隙はいくらでもあったからです。
でもそれがなぜ今日は出来なかったのか。
ワウリンカが好調だったという以前に、ミスを減らしたいと試合前に言っていたことが全く出来ず、力みと焦りでミス連発をしてしまった錦織のメンタル面の問題が出てしまったのかなと思いました。
ワウリンカが錦織の思っていた以上に良かったことで、もしかしたらプレッシャーを感じてしまったのかも知れません。
せっかくいい感じでここまで勝ち上がってきたのに、この結果は本当に残念でした。
特に今日の試合でも、錦織らしい素晴らしいプレーも随所であったからこそ、この敗退はすごくもったいなく感じましたね。
恐らく錦織としても、この結果はかなり悔しかったでしょうし、今頃今日の反省をしているんだろうなと思います。
それでも今大会は初めて出場した大会で、準々決勝まで勝ち上がれたこと。
週明けには世界ランク6位が確定になることを考えれば、よく頑張ったとは思いますけどね。
でも今大会は、チャンスが大いにあっただけに、出来れば久々にATP500の大会で優勝して欲しかったなというのが正直な感想です。
まぁ次回に持越しということですね。
試合の振り返り
前の試合が少し遅れたため、センターコートに予定より少し遅れて、日本時間午前3時32分に、白色のバンダナと、深緑のパーカーで錦織圭が入場してきました。
今日のウェアは、オレンジ色ベースの4色ウェアです。
コイントスに錦織が勝って、レシーブを選びました。
ウォームアップ後、試合がスタート。
ワウリンカのサービスから試合がスタートします。
まずは第1セット。
第1ゲームは、ワウリンカのサービスポイントやストロークでラブゲームキープ!
第2ゲームは、錦織のサービスポイントやストロークで攻めるも、ワウリンカのウィナーで40‐40に追いつかれます。
錦織のミスとワウリンカのフォアのウィナーで、先にブレークされてしまいます。
第3ゲームは、錦織がアングルショットを決めるも、ワウリンカのパワーやストロークでキープ。
第4ゲームは、錦織の連続ミスなどで30‐40とブレークポイントを与え、サービスで凌いで40‐40に。
また錦織の連続ミスでワウリンカに2度目のブレーク!
第5ゲームは、ワウリンカのダブルフォルトやミスで40‐30とブレークポイントが来るも凌がれ40‐40に。
錦織がストロークで攻めてブレークバックに成功!
第6ゲームは、錦織の連続ミスやワウリンカのウィナーで15‐40と2本のブレークポイントを与えるも、ストロークで攻めて2本戻して40‐40に。
2度のデュースを経て、錦織のサービスポイントやドロップショットでキープ。
第7ゲームは、ワウリンカのサービスポイントやストロークで攻めて難なくキープ。
ここでNEWボールになります。
第8ゲームは、錦織がサービスポイントやストロークで攻めるも、ミスで40‐40に追いつかれます。
錦織のミスで、ワウリンカにセットポイントが来て、一気にワウリンカにウィナーでまたもやワウリンカにブレーク!
第1セットはワウリンカに2‐6で先取されてしまいました。
ここまでの試合時間は37分でした。
気持ちを切り替えたい第2セット。
ワウリンカのサービスからゲームがスタート。
第1ゲームは、ワウリンカのミスショットなどで40‐30とブレークポイントが来るも、凌がれ40‐40に。
2度のデュースを経て、錦織がロングラリーなどストロークで攻めてブレークに成功!
第2ゲームは、錦織がロングラリーを制すも、ダブルフォルトやミスなどで15‐40と2本のブレークポイントを与えてしまいます。
ストロークやドロップショットで凌いで40‐40に戻します、
錦織がストロークで攻めてキープ。
第3ゲームは、ワウリンカの連続ミスなどで40‐0と3本のブレークポイントが来て、ワウリンカのウィナーで1本凌ぐも、またもやワウリンカのミスで錦織が2度目のブレークに成功!
第4ゲームは、錦織のミスショットがあるも、サービスポイントやストロークで攻めてキープ。
第5ゲームは、ワウリンカのサービスポイントなどでラブゲームキープ!
第6ゲームは、錦織がストロークで攻めるも、自身のミスから40‐40に追いつかれてしまいます。
3度のデュースを経て、自身のミスからワウリンカにブレークバックされてしまいます。
第7ゲームは、錦織のバックのダウンザラインが決まるも、ワウリンカがストロークで攻めてキープ。
第8ゲームは、錦織がストロークで攻めてラブゲームキープ!
ここでNEWボールになります。
第9ゲームは、ワウリンカのミスがあるもストロークで攻めてキープ。
第10ゲームは、錦織のServing for 2ndset.
錦織がストロークで攻めラブゲームキープ!
第2セットは錦織が6‐4で取りました。
ここまでの試合時間は1時間27分でした。
ここで両者は着替えを持って、トイレットブレークを取ります。
続いて勝負のファイナルセット。
ワウリンカのサービスから試合がスタート。
第1ゲームは、ワウリンカのサービスポイントなどで難なくキープ。
第2ゲームは、錦織のミスがあるも、ストロークで攻めてキープ。
第3ゲームは、ワウリンカのミスがあるも、サービスポイントなどでキープ。
第4ゲームは、錦織がストロークで攻め、最後はネット際のアングルショットで難なくキープ。
ここで錦織がラケットを替えます。
第5ゲームは、ワウリンカのサービスポイントやストロークで難なくキープ。
第6ゲームは、ワウリンカのウィナーや錦織のミスで30‐40とブレークポイントを与えるも、凌いで40‐40に。
サービスポイントなどでキープ。
第7ゲームは、錦織がストロークで攻めるも、ワウリンカのサービスポイントやウィナーなどでキープ。
ここでNEWボールになります。
第8ゲームは、錦織がストロークで攻めて難なくキープ。
第9ゲームは、ワウリンカがストロークで攻めて難なくキープ。
第10ゲームは、錦織のミスやワウリンカのウィナーで40‐30とワウリンカにマッチポイントを与えてしまいます。
ワウリンカのリターンエースでブレーク!
ファイナルセットはワウリンカが4‐6で制し、セットカウント1‐2でワウリンカが決勝進出を決めました。
トータル試合時間は2時間13分でした。
お疲れ様でした。
ファーストサーブはどうだった?
錦織自身も課題として挙げているファーストサーブですが、今回の調子はどうだったのでしょうか?
今日のファーストサーブの確率はトータルで65%と、まぁまぁ良かったと思います。
ファーストサーブが入った時のポイント獲得率は、ワウリンカの77%に対し、錦織はトータルで54%と第1セットの状態の悪さが響きましたね。
それでもファイナルセットでなんとか大事なポイントを守り、攻められていたら流れは変わっていたと思いますが、ワウリンカの集中力が錦織のそれを上回っていました。
錦織はファイナルセットに強いというジンクスを守ることが出来ず、残念でした。
錦織の試合後のコメントとは
錦織の試合後のコメントが入ってきました。
「第1セットのスタンのプレーは良かったが、素晴らしいというほどではなかった。
自分がミスをしすぎたし、アンフォーストエラーがあまりにも多かった。
もっといいプレーができたと思う。
とにかくミスが多すぎた。
今日のプレーはちょっと残念だったけど、今週は全般的にいいテニスができた。
この大会の環境に慣れるのは多少時間が必要だった。
今日の試合でもアップダウンはあったけど、いいテニスはできていた」
そうですね。
ワウリンカは良いプレーはしていましたが、それに負けないプレーは今大会でも出来ていましたし、あんなにミスが多くなければ、正直今日も勝てた試合だったと思います。
それでも負けてしまった現実を受け止め、反省し、次に生かしていくしかないですよね。
まだシーズンは始まったばかりです。
プレーが良くなっているのは確かだと思いますので、今後も頑張っていって欲しいなと思います。
次戦の試合予定は?
錦織の次戦の試合は、2月25日からドバイで行われる、ATP500ドバイ・デューティーフリーテニス・チャンピオンシップになります。
1週空きますので、しっかり調整して欲しいなと思います。
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