ジョコビッチが2連覇の快挙!
日曜日に行われたウィンブルドン2019決勝。
今大会第1シードで世界ランク1位のノバク・ジョコビッチが、第2シードで世界ランク3位のロジャー・フェデラーをフルセットで下し、ウィンブルドン2連覇を飾りました!
おめでとうございます!!
いやぁもう、この決勝戦は凄かったですよね~。
歴史に刻まれる一戦になるのではないでしょうか。
最後の最後まで目が離せない、壮絶且つ見応え抜群の決勝戦だったと思います。
まさに死闘という表現がピッタリの試合でしたね。
これでジョコビッチは、ウィンブルドン2連覇、世界ランク1位をキープし、圧倒的な強さで、今年のグラスコートシーズンを後にしたのでした。
試合の振り返り
正直個人的には、フェデラーが勝つと思っていたんですよね。
それくらい決勝でのフェデラーは、芝最強の選手という名にふさわしいプレーをしていましたし、実際ジョコビッチを圧倒していたのもフェデラーだったと思います。
第1セットは、まさに互角の勝負。
どちらも譲らず、キープ合戦の末、タイブレークを制したジョコビッチに軍配が上がりました。
それでも圧巻だったのは、第2セットのフェデラーです。
1-6という圧倒的スコアで、ジョコビッチの攻撃を見事に封じ込め、全くテニスをさせなかったのですから。
ただこれで終わるはずはないとは思ってはいました。
あの負けず嫌いのジョコビッチが、このまま引き下がるとは到底思えなかったのです。
案の定第3セットは、ジョコビッチが更に気合いを入れ直し、第1セット同様、じわじわとフェデラーを攻め立てます。
とはいえ、フェデラーも一歩も引くことはなく、お互いまたもやキープ合戦に。
ボクシングで言えば、フェデラーの方が主導権を握っていましたし、判定勝ちという制度があれば、間違いなくフェデラーが勝っていたと思います。
それでも、少ないチャンスで一気にギアを入れたジョコビッチが、またもやこのタイブレークを制し、第3セットを取り、2-1で王手を決めたのです。
さすがにこの時ばかりは、ここぞという時のジョコビッチの集中力たるや、半端ないなと思いましたね。
後がなくなったフェデラーでしたが、第4セットに入っても、冷静で落ち着いたプレーは全くブレることなく、更に勢いを増し、しっかり第4セットを取り切りました。
これで2-2となり、試合時間も4時間に迫る勢いの中、勝負はファイナルセットへ。
この時点でも、私はフェデラーが優勢と見ていました。
観客の応援も、フェデラーへの声援の方が圧倒的に大きく、決勝の大舞台で、まさにフェデラーが優勝することを期待しているかのようでもありました。
とはいえ、ファイナルセットで先にブレークをしたのはジョコビッチでした。
負けず嫌いのジョコビッチが、ファイナルセットで一気にギアを上げてきたのです。
これでフェデラーはどう出るのか?と思っていましたが、次のゲームで、すかさずブレークバックするフェデラー。
これは会場が大盛り上がりになりましたね。
そこからは、もうお互い一歩も引かないキープに次ぐキープ。
でも、第15ゲームでフェデラーがブレークに成功し、これでフェデラーが優勝だ!という大歓声の中で迎えた第16ゲームのServing for the championshipで、フェデラーが最後の最後でプレッシャーを感じたのか、2本のチャンピオンシップポイントを凌がれ、なんとジョコビッチにブレークバックされてしまったのです。
これには、驚きと落胆の雰囲気が会場全体に漂いました。
そして、新ルールとなる12-12になるまで、クタクタになりながらも、お互い緊張の糸を切ることなく、懸命にキープを続けます。
そしてついに最後のタイブレーク。
第1セット、第3セットの2セットで最後にタイブレークを制したのはジョコビッチでしたから、この第5セットも、もしや全身全霊の集中力で挑んでくるのでは?と思いましたが、本当にその通りとなり、結局タイブレークを制したジョコビッチが、フルセットで制し、2019年のウィンブルドンの優勝を、しっかりもぎ取ることに成功したのでした。
約5時間の死闘を制したジョコの凄み!
今回の決勝は、フェデラーが絶対的に優勢だと、殆どの観客は思っていたと思います。
ですが実際は、芝だろがクレーだろうが、ハードだろうが、サーフェスに関係なく、そのサーフェスに強いものが勝つのではなく、実際に勝った者が強いんだというのを、まざまざと見せつけられた決勝だったなと思います。
どちらが勝っても、おかしくない死闘、激闘の中でも、来たるべきその瞬間を、それこそ虎視眈々と狙い待ちしていたジョコビッチ。
いつもなら、吠えてみたり、主審に文句を言ってみたり、独り言を言ってみたり、観客をパフォーマンスで煽ってみたり、時にはラケットを破壊してみたりと、感情をこれでもかと露わにするジョコビッチが、この決勝ではそういった姿は一切なく、どんなにフェデラーに攻められたり、ブレークされたりなど劣勢になったとしても、淡々と自分のプレーに集中していましたよね。
4時間57分の死闘でも、見事に劣勢な状態を跳ね返し、最後はしっかり試合をもぎ取って優勝してしまうジョコビッチの凄みたるや、もう本当に半端ないなと。
それこそがやはり、彼が世界NO.1たる所以なのかなと思いました。
全仏で12度の優勝の快挙を達成したナダルとも、また違う強さ、凄さを感じずにはいられませんでしたね。
負けたフェデラーは、相当悔しかったと思いますよ。
だって、試合全体を通しても、フェデラーが主導権を握っていましたし、ファイナルセットでも、チャンピオンシップポイントを2本も握っていたのですから、それは相当悔しかったに違いない。
ストレート負けの方がよっぽど諦めもついたかもしれません。
スタッツを確認してみたのですが、数字の上でもやはりフェデラーが殆ど全てでジョコビッチを上回っていましたね。
この状態で、勝ってしまうのがジョコビッチです。
観ていて思わず苦笑いしながらも、決勝のジョコビッチには本当に脱帽でした。
試合後に、昨年同様、芝の草を食べていましたが、きっと格別な味がしたに違いありません。
まぁフェデラーに関しては、いくら得意の芝コートであるとはいえ、37歳でこの決勝の大舞台に立って、大接戦となる約5時間の死闘を戦えたこと自体、まだまだやれる!という自信にも繋がったのではないでしょうか。
しかし、BIG3は本当に強すぎですよね。
この3人の中に割って入るのは、まだまだ難しそうではありますが、それでも穴となる弱点は必ずあると思います。
いつの日か錦織には、近いうちにその弱点を見つけ、上手く主導権を握れるプレーが出来る日が来ることを期待したいと思います。
望月慎太郎が史上初ジュニア初優勝!
日本人選手で、超新星が現れました!
望月慎太郎が、日本人史上初のジュニアチャンピオンになったとのこと。
おめでとうございます!
錦織もジュニア時代に為し得なかった、シングルスのグランドスラムで優勝です!
これにはさすがに驚きと賞賛が相次ぎ、国内外問わずメディアは大賑わいでしたね。
何といっても望月は、まだあどけなさが残る初々しい16歳。
若干16歳で、このウィンブルドンの聖地で、ジュニアとはいえシングルスで優勝してしまうなんて、本当に凄いことをやってのけてくれました。
錦織もすぐにツイッターなどで、喜びに満ちたおめでとうツイートをしていましたね。
やはり錦織としても、嬉しかったんだと思いますよ。
このウィンブルドンでも、試合前の練習パートナーに、望月を呼んで一緒に練習していたようですし、近くにいたからこそ、余計に頑張って欲しいと思っていたはずなんですよね。
望月は、錦織と同じIMGアカデミーに留学し、日夜トレーニングを積み、ジュニア大会に出場しながら経験値を上げ、いつかは世界で活躍する一流のプロテニスプレーヤーを夢見ながら、頑張っていたのだと思います。
そしてその途上である、グランドスラム・ウィンブルドンで、まさかの初優勝の快挙です。
ウィンブルドン出場前は、ジュニアの世界ランクは9位だったとのこと。
9位も十分凄いとは思いますが、そこから今回優勝したことで、一気にジャンプアップし、最新世界ランクでは、堂々の1位になったとのこと。
初優勝も十分凄いですが、ジュニアとはいえ、世界ランク1位になるということも、中々なれるものではありませんし、本当に楽しみな選手が出てきたなぁと感心しています。
望月はまだ16歳ですが、果たして錦織を超える逸材になっていくのでしょうか?
もちろんそれを日本中、いえ世界中の人達やメディアは期待していると思います。
錦織に続く、又は超えるような、世界で活躍する日本人選手が、これからどんどん出てきて欲しい。
そして、日本のテニス界をもっと盛り上げて欲しいですよね。
前途洋々、将来性抜群の逸材、望月慎太郎を、今後も注目していこうと思っています。
5大会連続ベスト8の意味と進化
さて、我らが錦織圭ですが、今年のウィンブルドンでは、昨年に続きベスト8で幕を閉じました。
それでも、苦手だと語っていた芝コートには、もう完全にアジャスト出来ていたと思いますし、 むしろ得意、好きなサーフェスと言える程、錦織はこの芝で成長を見せてくれたと思っています。
最新世界ランキングでは7位と、特に変動はありませんでしたが、それでも昨年のウィンブルドン、全米、今年の全豪、全仏、そしてウィンブルドンで、ベスト8以上まで勝ち上がるなど、その安定感たるや素晴らしいことだと思います。
もちろんファンもメディアも貪欲です。
一度達成した記録を、次は超えて欲しい、きっと超えてくれるはず!などと、どうしても期待してしまいがちですが、それでも、5大会に渡ってベスト8まで勝ち上がることがどれ程大変なことか、実際にプレーしている本人にしか、その大変さ、過酷さはわからないんだろうと思います。
それでも、ベスト8を5大会に渡ってキープし続けることは、進化していることの証でもあると思うんですよね。
相変わらずBIG3のレベルは高いですし、若手選手の台頭も著しい。
対戦相手、特にランキングが随分格下選手の中には、足下をすくってくるような曲者選手や、パワーヒッターも多く、高レベルの戦いを強いられることもよくあります。
もちろんこれがピークだとか、限界だとかは思いたくはないですし、まだまだ進化の途上だと思いたい。
そんな中でも錦織は、苦手だと思っていた芝を攻略し、メンタル的にも現在進行形で随分成長していると思うんですよね。
でも更にもう1ランク、2ランク上まで勝ち上がるために、何か出来ることはあるのでしょうか?
今回のウィンブルドンの決勝を観て、ジョコビッチとフェデラーの戦いは、本当にレベルの高いゲームでしたが、あの2人やナダルにあって、錦織にないものとは何かを考えた時に、やはり究極的には、
『絶対自分が世界NO.1だ!絶対に優勝する!絶対勝つまで諦めない!』
このような気持ちを、心底持ち続けながらプレーしているかということなのかなと。
それは何も本番の試合中だけにかかわらず、それこそ練習の時からそういう意識で、練習しているかというのもあると思います。
当然グランドスラムなどの大きな大会は、ドロー運にも左右されますし、時には天候、観客、自分のフィジカルコンディションも影響されるところは多分にありますが、それでも究極的には、そういった精神力だけなんだろうなと思うんですよね。
そういう気持ちが、例えば対戦する選手より希薄だと、結局は勝つのは厳しくなるのだろうと思います。
ですから錦織に問いたいのです。
どれくらいの強い思いで勝ちたいと思っているのか。
それをもっともっと自分の中で明確にして、自分をもっと更に鼓舞し、誰にも負けないという強い気持ちで試合に臨めば、決して負けることはないのではないかと。
5大会連続ベスト8は十分凄い記録だと思いますが、更に自分がもっと高い山を望み、目指すのであれば、今以上にもっと強い気持ちで登る勇気を持って、プレーしていく必要があります。
果たしてその勇気が錦織にあるのかどうかということですね。
それが今後更に上に行けるかどうかにかかってくるのではないかと思うのです。
アンケート集計!
ウィンブルドンが始まる前に、このブログの読者の方々に任意でアンケートを募らせて頂きました。
お忙しい中アンケートにお答え頂いた様々な年代や地域の方々、またコメントも頂きまして本当にありがとうございました。
全て読ませて頂きました。
今回アンケートを実施致しました。
『錦織圭がウィンブルドンでどこまで勝ち上がれるか』
という質問でした。
一番多かったのはベスト4、次いでベスト8ということで、皆さんの期待感もあったと思いますが、残念ながら今年もベスト8敗退となってしまいました。
それでも、今年は前哨戦のハレをスキップし、ぶっつけ本番で挑んだにも拘らず、2年連続ベスト8は、相当立派な結果だと思います。
まぁ負けた相手がフェデラーですからね。(^_^;)
それでも1セット取ったのですから、意地は見せられたのではないでしょうか。
これでグラスシーズンは終わり、ここからまたサーフェスがハードへと変わり、また違う戦いが待っています。
今年最後のグランドスラム・全米オープンに向け、また夏の熱い戦いが待ち受けています。
錦織の更なる成長、進化を見守りながら、もっともっと高みを目指して頑張って行って欲しいなと思います。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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