ワシントン欠場の懸念
現在、ワシントンD.C.で行われているシティオープン。
我らが錦織圭は、予定していたエントリーを急遽取り止めたとの情報が入り、残念ではあったのですが、欠場した理由こそ正式に発表はないものの、恐らく右上腕部分の痛みによるものなのではないかと言われています。
全仏で痛めた右上腕ですが、けっこう長引いていますよね。
しっかり完治する前に、試合に出なければいけないこともプロ選手としては大変なことですが、それが来る全米オープンに悪影響がなければいいのですが。
それだけが懸念点であり、不安な部分でもあるのです。
ハレをスキップし、ぶっつけ本番で挑んだウィンブルドンでも、自己ベストタイとなるベスト8まで、2年連続で勝ち上がることが出来たわけですし、試合が出来ない程の痛みではないのかなという気もしています。
というのも、ワシントンを欠場しても、現在は精力的にトレーニングや練習は出来ているようで、連日その動画を錦織自身がアップしているからです。
こういった動画を見る限りでは、大丈夫そうなのかなと思います。
厳格なルール?ATPのノルマとは
ただ、今回痛み以外でワシントンを欠場した理由もあるようなんですよね。
というのも、錦織は、今シーズンのATP500のノルマを、現時点でもう達成したからというのもあるようです。
ここでおさらいですが、前年の世界ランキングトップ30の選手は、年間9試合あるATP1000マスターズの試合出場は必須です。
そして、ATP500の大会は、年間13大会中4試合に出場義務があり、その中でも、全米オープン前に3試合出場が必須で、全米オープン後にも、1試合出場が義務づけられているとのこと。
もし出場できない場合や、メディア対応、プロモーション活動などを怠った場合は、罰金やポイントはく奪などの罰則があるということです。
けっこう厳しいですよね。
ですから、いくら体力がある若手選手だとしても、テニスのシーズンは長い上に、世界中を転戦しながら、これだけのルールやノルマをこなしていくというのは、本当に大変なことだろうと思います。
ただベテラン選手はどうなるのかという疑問もありますが、それは特別ルールにより緩和策というのがあるのだとか。
それには3つの条件があり、
①キャリア通算600試合出場
②プロ通算12年以上活動(年間ツアー12大会以上出場)
③31歳以上
上記の条件の中で、1つ満たす毎に、年間9試合あるマスターズを1つ減らせるとのこと。
ただし、モンテカルロマスターズだけは、出場義務が2009年からなくなったので、上記の条件を満たせば、マスターズの試合を、実質7試合の出場で済むということになります。
また、上記3つ全て満たしている場合、全大会の参加義務もなくなるとのことなんですよね。
ですから、フェデラーやナダル、ジョコビッチなどBIG3の選手が、時々大きな大会をスキップするという情報が入ることがありますが、こういうことだったのです。
そして我らが錦織圭はというと、
①の600試合は昨年既に達成しました。
②は、今年の10月でプロ通算丸12年にはなりますが、厳密に言うとツアー12大会以上出場した年から12年以上なので、まだ条件は満たしていない。
③は、現在29歳なので、達成までにはあと2年ということになります。
ですから、ここまでは1つ条件を満たしているということになるわけです。
今シーズンのマスターズ戦5試合には全て出場していますから、あと4試合あるマスターズを1試合スキップすることは可能ですが、これから迎えるマスターズ2試合は、全米オープンの前哨戦ですからね。
出来れば出ておきたいところだと思います。
恐らくその時の自身のコンディションを陣営と相談しながら、今後の試合を決めていくということになるのかも知れません。
いずれにしてもハードスケジュールなATPツアー。
ボロボロになりながらも、出場義務に縛られ、ツアーに参戦していかなければいけない現状は、選手にとっては本当に過酷ですし大変ですが、頑張って欲しいなと思います。
次戦はモントリオール!
明日8月5日(月)より開幕するロジャーズカップ2019。
別名カナダ・マスターズとも言われ、トロントとモントリオールの会場を隔年で行っている大会なのですが、今年のATPは、モントリオールでの大会となります。
錦織もこの大会は、決して相性が悪いわけではないのですが、ここ2年は連続で初戦敗退が続いてしまっているので、今年は出来れば良いところまで勝ち上がって欲しいなというのもあります。
でも裏を返せば、昨年初戦敗退だったからこそ、今年ある程度上位まで勝ち上がることが出来れば、ランキングも上がる可能性があるわけです。
現在世界ランク7位の錦織ですが、6位のチチパスまで、わずか5ポイントの僅差、5位のズべレフまで375ポイント差ということで、射程圏内にまで迫ってきていますので、ここで一気に抜いて5位に浮上したい。
それには、出来るだけモントリオールで、勝ち上がっていきたいですよね。
今大会は、ジョコビッチとフェデラーが休養のため、欠場を表明しておりますので、ドロー運と、コンディションさえ良ければ、もちろん優勝を狙えるチャンスかも知れません。
いや、是非狙ってマスターズ初優勝をかっさらって欲しい!
まずは、しっかり準備・調整して、元気な姿を見せて欲しいですし、モントリオールで今年は活躍して欲しいなと思います。
頑張れ、錦織圭!!
大会概要
・正式名:ロジャーズ・カップ
・日程:2019年8月5日(月)~8月11日(日)
・開催地:カナダ・モントリオール
・会場: スタッド・ユニプリックス
・サーフェス:ハードコート
・ドロー数:56
・日本との時差:-13時間
・大会グレード:1000(優勝者は1000ポイントもらえます)
・昨年の優勝者:ラファエル・ナダル(スペイン)
・錦織の2018年の結果:初戦敗退
試合日程
8/5(月)、8/6(火):1回戦
8/6(火)、8/7(水):2回戦
8/8(木):3回戦
8/9(金):準々決勝
8/10(土):準決勝
8/11(日):決勝
ドロー・トーナメント表
・ドローは、こちらをご覧ください。
※nikkansportsより出典
※ディミトロフとペアを組み、ダブルス戦にも出場!
※ひじ痛でダブルス戦を棄権すると発表がありました。
・ダブルスのドローはこちらをご覧ください。
テレビ放送予定
さて、ロジャーズカップのテレビ放送やネット配信ですが、NHK・BS1
WOWOWオンデマンド、スカパーGAORAで生放送や生配信があります。
錦織の試合を是非皆で応援しましょう!
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