4セットで2回戦突破!
先程行われた、全米オープン2回戦。
今大会第7シードで世界ランク7位の錦織圭が、世界ランク108位のブラッドリー・クラン(アメリカ)を、6-2、4‐6、6-3、7‐5の4セットで2回戦を突破し、3回戦進出を決めました!
おめでとうございます。
ヨッシャー!!
いやぁ第4セットは、まさか5‐1から追いつかれるとは!
正直本当にびっくりしました。
そして最後はどうなるのかと、本当にヒヤヒヤしましたが、なんとか4セットで勝てて良かったです。
とにかく3回戦進出が決定しましたので、まずはホッとしました。
次はもう少しスッキリと勝って欲しいなと思います。
試合勘ではなく気の緩み?!
今日の錦織は、アップダウンの波が激しすぎました。(^_^;)
第1セット、第3セットは本当に素晴らしかったと思います。
まさに圧巻のプレーで、見応えも抜群!
ファーストサーブの確率は良くはなかったですが、それ以外はほぼ完璧なプレーだったのではないかと。
良く集中もしていたと思いましたし、ボールも深く、キレもありましたよね。
更にフットワークも良く、ミスも少なかったですし、このままストレートで勝てると思っていたのです。
ところが第2セットの第8ゲームで、錦織はちょっとした気の緩みなのか、ミスショットを連発してしまったんですよね。
それが引き金となり、ブレークバックされてしまいます。
そして第10ゲームでも、同じようなミスでブレークされ、セットを落としてしまったんですよね。
第3セットは、また素晴らしいプレーでセットを奪い、第4セットも、そのままの勢いで5-1の2ゲームアップという、圧勝のスコアでしたので、余裕な気持ちでいたのです。
ところが、また自身のミスやダブルフォルトなどで、まさかの2ブレークバックをされてしまい、5-5のイーブン戻されてしまった時には、本当にどうなるかと思いました。
まさに気の緩みからの、自滅パターンということですね。
良いプレーをしているのに、ちょっとしたミスで逆転され、セットを落としてしまうという、なんとももったいないことを錦織はしてしまったのです。
これは完全に錦織の悪い癖だと思いました。
勝てる試合を、ちょっとした気の緩みで、みすみす逃したり、落としてしまったり、試合が長引いたり、下手したら負けたりした時など、今まで何度か観てきました。
その原因は、
前哨戦で試合数をこなしてこなかったから?
試合勘が鈍っているから?
いえいえ、敢えて辛口なことを言わせてもらえば、今日の落とし方は試合勘云々とかの問題ではなかったと思います。
単なる気の緩みや、集中力が散漫になってしまっただけなのではないかと。
なぜなら、突如崩れる以外は、完璧なプレーをしていたのですから。
でも、それが時には命取りになることもありますし、後々悪影響に繋がることもあります。
ですからある意味、そういうところが錦織の一番の課題なのでは?と思いました。
錦織はこのように、すごくもったいないプレーを、たまにしてしまうんですよね。
今日は結果的に4セットで勝てたから良かったですが、それでも例え勝ったとしても、ストレートで勝てた試合を、蛇足ともいえる第4セットまでもつれさせたことが、今後どれだけ影響するかということです。
今年だけでも、散々全豪や全仏で苦汁をなめたはず。
それなのに、またひょっこりと悪い癖が顔を覗かせてしまう。
まぁ今回は、1回戦が相手の途中棄権で、早く試合が終わってしまったので、疲労は殆ど溜まっていなかったことを考えれば、とりあえず今回はあまり悪影響は受けず、大丈夫かなとは思いますが。
でも本当に、今日の錦織のプレーは、素晴らしく良かったからこそ、ここまでアップダウンが激しいと、正直もったいないなと思ってしまうのです。
今日は、リターンミスがかなり多かったクランが相手だったから、結果的に勝てましたが、今後もっと実力ある選手達と対戦した時に、こういう体たらくなことをやっていたら、間違いなく負けるでしょうし、仮に勝てたとしても、フルセットにもつれたり、試合時間が長引いたりで、結果、エネルギー不足で準々決勝で燃え尽きるという、いつものパターンになってしまうのではないでしょうか。
やはり錦織は、試合が終わるまで、出来るだけ高い集中力を維持し、省エネのストレートで勝っていく意識がなければ、グランドスラムで優勝なんて、本当に難しくなると思います。
まずは、そういう意識や気持ちが大事なんだと思いますし、それを踏まえても試合中での集中力は、もっと意識して欲しいなと思います。
でもとにかく今日は、勝てて本当に良かったです。
こんなところで、番狂わせが起こって堪るもんか!という感じですね。
ということで、次の3回戦も頑張って欲しいなと思います。
試合の振り返り
今日のニューヨークは雨。
開閉式の屋根が付いている、ルイアームストロングコートで今日は試合をするので、屋根を閉じて、インドアの状態で試合が行われます。
予定通り、日本時間の深夜24時01分に両者が入場していきました。
今日の錦織のウェアは、白いバンダナ、白、ピンク、オレンジの3色のNEWウェアです。
コイントスに錦織が勝って、いつものようにレシーブを選びました。
ウォームアップ後、試合がスタート。
クランのサービスから試合がスタートします。
まずは第1セット。
第1ゲームは、クランのダブルフォルトがあるも、サービスポイントやストロークで攻め難なくキープ。
第2ゲームは、錦織のサービスポイントでラブゲームキープ!
第3ゲームは、クランのミスショットや、錦織のウィナーなどで40‐0と3本のブレークポイントが来て、1本返されるも、ロングラリーを制した錦織がブレークに成功!
第4ゲームは、錦織サービスポイントやストロークで攻め、ラブゲームキープ!
第5ゲームは、クランのサービスポイントやストロークで攻め、ラブゲームキープ!
第6ゲームは、錦織のミスショットがあるも、ストロークで攻めてキープ。
ここで錦織はラケットを替えます。
NEWボールになります。
第7ゲームは、錦織のリターンエースやクランのミスショットなどで40‐40に追いつきます。
錦織の連続バックウィナーで2度目のブレークに成功!
第8ゲームは、錦織のServing for 1stset.
錦織の2本のダブルフォルトがあるも、サービスポイントでキープ。
第1セットは、錦織が6‐2で先取しました。
ここまでの試合時間は28分でした。
ここで錦織はウェアを着替えます。
続いて第2セット。
クランのサービスからゲームがスタート。
第1ゲームは、サービスポイントなどでラブゲームキープ!
第2ゲームは、錦織のサービスポイントやストロークで攻めて、難なくキープ。
第3ゲームは、クランのダブルフォルトやミスショットなどで40‐0と3本のブレークポイントが来るも、ストロークで押され40‐40に戻されます。
錦織のボレーでブレークポイントが来て、一気にリターンエースでブレークに成功!
第4ゲームは、錦織のサービスポイントやストロークで攻め、難なくキープ。
第5ゲームは、クランのサービスポイントやストロークで攻め、難なくキープ。
第6ゲームは、錦織がストロークで攻めるも、ミスショットで40‐40に追いつかれます。
バックボレーとサービスでキープ。
第7ゲームは、クランのサービスポイントやストロークで攻めラブゲームキープ!
第8ゲームは、錦織のミスショットで0‐40と3本のブレークポイントを与えてしまいます。
サービス、ロングラリーを制し、2本戻すも、最後はミスでブレークバックされてしまいます。
第9ゲームは、クランのサービスポイントやストロークで攻め難なくキープ。
第10ゲームは、錦織のミスショットで15‐40と2本のセットポイントを与えてしまいます。
クランのパッシングショットが決まってブレーク!
第2セットは、クランが逆転で4‐6で取りました。
ここまでの試合時間は1時間09分でした。
ここで錦織はトイレットブレークを取ります。
続いて第3セット。
クランのサービスからゲームがスタート。
第1ゲームは、クランのサービスポイントやストロークで攻め、難なくキープ。
第2ゲームは、錦織のダブルフォルトがあるも、サービスポイントやストロークで攻めてキープ。
第3ゲームは、クランのミスショットや、ドロップショットで40‐15と2本のブレークポイントが来て、サービスと錦織のミスショットで40‐40に戻されます。
クランのサービスポイントなどでキープ。
第4ゲームは、クランのウィナーが決まるも、錦織がストロークで攻めて難なくキープ。
第5ゲームは、クランの連続ミスショットや、錦織のフォアのウィナーで40‐15と2本のブレークポイントが来て、バックのウィナーでブレークに成功!
第6ゲームは、 クランのウィナーが決まるも、錦織のサービスポイントなどで難なくキープ。
第7ゲームは、クランのサービスポイントやストロークで攻めて難なくキープ。
第8ゲームは、錦織のミスショットで30‐40とブレークポイントを与えるも、錦織がサーブ&ボレーを決め40‐40に。
思わず錦織カモーンと吠えます。
錦織がストロークで攻めてキープ。
第9ゲームはクランのミスショットや、錦織がストロークで攻め40‐30とセットポイントが来るも、サービスエースで40‐40に。
2度のデュースを経て、錦織のバックのウィナーでセットポイント。
最後はクランのミスショットでブレークに成功!
第3セットは、錦織が6‐3で取りました。
ここまでの試合時間は1時間49分でした。
ここでクランはトイレットブレークを取ります。
錦織はウェアを着替えます。
続いて勝負の第4セット。
錦織のサービスからゲームがスタート。
第1ゲームは、錦織のサービスポイントやストロークで攻め、ラブゲームキープ!
第2ゲームは、クランの2本のダブルフォルトやミスショットで40‐30とブレークポイントが来て、最後も痛恨のダブルフォルトでブレークに成功!
第3ゲームは、錦織のミスショットがあるも、サーブ&ボレーやストロークで攻めて難なくキープ。
第4ゲームは、クランのミスショットで40‐30とブレークポイントが来るも、1本戻され40‐40に。
2度のデュースを経て、クランのウィナーが決まりキープ。
第5ゲームは、錦織のウィナーなどストロークで攻めて難なくキープ。
第6ゲームは、 クランのサービスポイントやストロークで攻めるも、錦織がバックボレーで40‐40に追いつきます。
2度のデュースを経て、クランのダブルフォルトで錦織にブレークポイント。
錦織がストロークで攻めて2度目のブレークに成功!
第7ゲームは、錦織のServing for the match.
錦織のサービスポイントやストロークで攻めるも、ミスショットが重なり40‐40に。
2度のデュースを経て、錦織がここで痛恨のダブルフォルトを犯し、クランがブレークバックに成功します。
第8ゲームは、クランのサービスポイントやストロークで攻めて難なくキープ。
第9ゲームは、錦織の2度目のServing for the match.
クランのウィナーと錦織のミスで0‐30で、錦織がラケットを叩きつけます。
そして錦織が更にミスで0‐40と3本のブレークポイントを与えてしまいます。
ドロップショットで1本戻すも、最後はまたもや痛恨のダブルフォルトで2度目のブレークバックをされてしまいます。
第10ゲームは、クランのダブルフォルトやミスショットで、40‐30と錦織にマッチポイントが来るも、1本戻され40‐40に。
クランのサービスポイントなどでキープ。
これでイーブンに戻されました。
第11ゲームは、錦織のサービスポイントやストロークで攻めてラブゲームキープ!
第12ゲームは、クランのミスショットや錦織のフォアのウィナー、クランのミスで40‐0と3本のマッチポイントが来て、サービス、ウィナーで2本戻されるも、最後はクランのショットがアウトでブレークに成功!
第4セットも錦織が7‐5で取り、セットカウント3‐1で錦織が3回戦進出を決めました。
トータル試合時間は2時間43分でした。
お疲れ様でした。
ファーストサーブはどうだった?
錦織自身も課題として挙げているファーストサーブですが、今回の調子はどうだったのでしょうか?
今日のファーストサーブの確率は、4セットトータルで50%ということで、最近の試合では良くない数字でした。
ウィナーの数は、錦織が23本でクランがダブルスコア以上の50本。
そしてアンフォーストエラーに至っては、クランの62本に対し、錦織がその半分の32本でした。
クランは、サーブやショットが力強かったですよね。
スイングスピードも速く、キレもあったと思います。
ただ荒さというか、プレーがちょっと雑なんですよね。
せっかく力強くてパワーのあるショットを持っているのに、無駄なミスが本当に多い選手だなと思いました。
そういうところが、ランキング108位にいる所以なのかなと。
そのいらないミスが減れば、クランはトップ50位前後には上がってこられる選手だと思います。
そして錦織の課題は、やはりファーストサーブですね。
今日はファーストが微妙でも、ストロークが良かったので、あまりファーストのことを考えなかったですが、それでもやはりファーストが入ると安定感が出ますし、攻撃のリズムも作りやすいと思います。
今回、途中でブレークされたりしたことで、1球の怖さや1ゲームの怖さも感じられたと思います。
そういった反省も踏まえ、3回戦はもっと自分のテニスに徹して欲しいですね。
錦織の試合後のコメントとは
「少し集中力が落ちて緩んでしまったところがありました。
ちょっとほっとしています。
タフになるのは分かっていた。
彼のサーブがよかった。
(第4セットの)5-1からまくられたので、かなり集中力は上げて、5-5としたところからしっかりプレーするように心がけました。
出だしは良かったですね。
自分の良いプレーがしっかり出ていたので。第2セットからは彼に押されてディフェンスが増えたので、なるべくそこを修正して。
第3、第4セットでは自分から攻めるように意識しながらプレーしました。
雨の中、自分だけ試合ができました。
大きなコートで、たくさんのお客さんの前でできたのですごく楽しかった。
次も楽しみにしている。
いいテニスを続けていきたい」
次戦(3回戦)の対戦相手は?
さて、錦織の次戦(3回戦)は、この後行われる、ガリンとデミノーの勝者と対戦します。
追記:錦織の3回戦は、アレックス・デミノー(オーストラリア)に決定しました。
次戦は中1日空けて、日本時間の8月31日(土)深夜の予定です。
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